コロナ起源巡る独立調査の決議案、WHO総会で116カ国の支持確保
[シドニー 18日 ロイター] – 世界保健機関(WHO)の最高意思決定機関である世界保健総会(WHA)を舞台に新型コロナウイルスの起源と感染拡大に対する独立した調査を求めて欧州連合(EU)とオーストラリアが推し進めている決議案が、採択にほぼ十分な116カ国からの支持を確保したことが文書で明らかになった。
この決議案はWHA参加194メンバーの3分の2の支持を得られれば19日に提出される。中国は先月、新型コロナ流行に対する国際調査を求めるオーストラリアの要求に強く反発した。
ただ、中国外務省の趙立堅報道官は18日の定例会見ではこれまでよりも柔軟な姿勢を見せ、「中国は他国とともにこうした協議で積極的な役割を果たしており、テキストの統一に同意した」と説明し、決議案における豪州の関与に深く立ち入らず、EUの関与のみを指摘。ただ、中国が決議案を支持するとまでは言明しなかった。
18日にロイターが確認した決議案では支持を決めた116メンバーの国名が挙げられている。ただ、ペイン豪外相は記者団に対し、協議が続いており、結果を先取りすることはしたくないと述べた。
決議案の共同提案国には日本、インド、韓国、アフリカの加盟47カ国グループ、ロシア、インドネシア、マレーシア、サウジアラビア、英国、カナダが含まれている。
オーストラリアは、パンデミック(世界的な大流行)の再来を防ぎたいのであって、どこかの国を責めようとしているのではないと説明。バーミンガム貿易・観光・投資相は18日、調査への支持が広がっていることを歓迎し、「中国が参加することを期待している」と述べた。
*内容を追加しました。
関連記事
最近、バルト海にある二本の重要な海底ケーブルが損壊し、ドイツ、スウェーデン、フィンランド、リトアニアの四か国が […]
米国議会は中国の最恵国待遇の取り消しを提案。AI技術競争において優位を目指す「AIマンハッタン計画」も始動。中国経済への影響が注目される
トランプ次期大統領は緊急事態宣言を準備し、不法移民の強制送還計画を発表した。計画では特に中国籍の兵役年齢の男性を優先している
米司法省は最近、IR事業をめぐり日本の政府関係者に賄賂を渡すよう指示して、中国企業のCEOを海外腐敗行為防止法違反の容疑で起訴した。
豪州初の女性宇宙飛行士ベネル=ペッグ氏は、シドニーの会議で「宇宙には地球上の砂浜の砂粒に例えるほどの恒星があり、生命の存在は確実だ」と語り、太陽系内外での地球外生命探査の可能性に期待を寄せた。「宇宙での発見は生命の理解を深める貴重な手がかりになる」と強調。