米国務長官、香港メディア王の逮捕受け中国を非難
[ワシントン 10日 ロイター] – ポンペオ米国務長官は10日、香港のメディア王で著名な民主活動家の黎智英(ジミー・ライ)氏が逮捕されたことを受け中国を非難し、中国が香港に対する姿勢を変える可能性は低いとの見解を示した。
黎氏は10日、香港国家安全維持法(国安法)の下、外国勢力と結託した疑いで逮捕された。[nL4N2FC163]
ポンペオ長官は保守政治活動協議会で、米国は香港を中国の延長として扱うための措置を取ると述べた。中国は6月に国安法を制定。米国は香港に対して認めてきた優遇措置を廃止している。
長官は「今朝起きたことを踏まえると、中国が行動を改めるとは楽観していない。ただ、確実なことはトランプ大統領が言っているように、中国共産党が香港を共産党支配下の都市として扱う限り、米国も同じようにするということだ」と述べた。
また、黎氏について、「愛国者」で香港市民のために基本的な自由を求めていたに過ぎないと指摘した。
中国は香港の民主派に対する取り締まりを強化しており、黎氏の逮捕を受け、香港における報道の自由などを巡る懸念が一層強まった。
ポンペオ長官は、香港がすでに最後の民主的選挙を終えている可能性があるとの懸念を示した。香港の民主派が地滑り的な勝利を収めた2019年の区議会選に言及した発言とみられる。
香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は7月、新型コロナウイルスの感染者数増加を理由に、9月6日に予定されていた立法会(議会)の選挙を1年延期すると発表。米国は香港の民主主義を抑圧する動きだと批判している。
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