中国に好意的なカナダ人は29%、貿易継続は望む=調査

[オタワ 4日 ロイター] – 4日に公表されたカナダのブリティッシュコロンビア大学の調査で、中国を好ましい存在と感じているカナダ人の割合が29%にとどまっていることが分かった。また、半数以上が中国によるサイバー攻撃の可能性を懸念しているという。

この調査では、カナダ人の半数が、第5世代移動通信方式(5G)のネットワーク機器供給で、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]が主要な役割を果たすことを望んでいないという結果となっている。

カナダ当局は昨年12月、米国の要請を受けてファーウェイの孟晩舟・最高財務責任者(CFO)を逮捕。一方、中国はカナダ人2人を拘束するとともに、カナダ産肉製品と菜種(キャノーラ)の輸入を停止し、両国の関係は冷え切っている。

中国を好ましいと評価していた回答者の割合は29%。2年前の36%から低下したが、今年2月時点の22%からは上昇した。

一方、中国との商業貿易の継続は望まれており、回答者の62%が両国間の相互自由貿易協定に向けた交渉を支持した。

調査リポートは「中国によるカナダ国内への影響に対する懸念は、特にサイバー攻撃とスパイ行為について、ますます強まっている」と指摘した。

調査はカナダ国内における中国に対する印象について、ブリティッシュコロンビア大学が過去2年間に4回行われた。今回は今年9月26日から10月3日にカナダの成人1503人を対象にオンラインで実施。誤差は3%。

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