【紀元曙光】2020年10月25日

歴史には、現在の価値基準では到底はかれない「その時」がある。

▼現在しか知らない人間が自国の先人を批判することは、実は自身を否定していることにもなるのだが、多くの場合、当人は気づいていない。どの時代の人も、「その時」を懸命に生きた。日本の先人も同様である。隣国から理不尽なことを言われて「何でも日本が悪うございました」では、正常な外交関係は構築できない。

▼一方、自覚としての厳しい目は持ちたいと思う。人には必ず「その時の無知」がある。小欄の筆者は、中国共産党を完全否定して斬り捨てるが、そうした知識を初めから有していたわけではない。マオイストでも中共シンパでもなかったが、そのままの中国を無批判に受け入れていた。そんな昔の自分を、今の自分が恥ずかしく思っている。

▼1971年10月25日、第26回国連総会で重大な決議が採択された。通称「アルバニア決議」。これにより国連における中国の代表が、従来の中華民國(台湾)に替わり、新たに中華人民共和国(大陸)と定められた。国連安保理常任理事国の座も、大陸の中国にまわってきた。アルバニア人民共和国(当時)が中国共産党の走狗となって奔走した成果だが、毛沢東の死後、アルバニアは一転して反中となる。

▼このア決議に、日本は反対票を投じた。米国も同じく反対。しかし賛成76、反対35、棄権17で可決成立した。

▼人類の歩んだ歴史を否定するまい。しかし「その時の無知」に対しては「現在の修正」がなされて然るべきである。ナチス以上の非人道的国家に、その地位を与えてはならぬ。

関連記事
胆石は、多くの人に見逃されがちな健康リスクです。胆嚢内で硬化した結石が形成されると、消化に関連する問題や激しい痛みを引き起こす可能性があります。無症状で発見が遅れることもありますが、適切な知識を持つことで予防と早期対応が可能です。この記事では、胆石の原因、リスク要因、診断方法から、手術や自然療法による治療法までを詳しく解説します。健康的な生活習慣を取り入れることで、胆石のリスクを減らしましょう。
慶應義塾大学の研究で明らかになった健康長寿の鍵とは。老化予防と7,500歩の歩数がもたらす効果をご紹介します!
カルシウム不足が引き起こす体の不調とは?夜中の足の痙攣や骨粗鬆症を予防するために、毎日の食事での対策を解説します。
内なる不満を見つめ、愛を与える方法を通じて、心の癒しと新たな可能性を見出すヒントをご紹介します。
最新研究が脳損傷患者の意識の可能性を示し、医療や家族の対応に新たな光を当てます。