11月10日、ホワイトハウスで記者会見するマイク・ポンペオ米国務長官(JACQUELYN MARTIN/POOL/AFP via Getty Images)

ポンペオ米国務長官「中共ネット封鎖の崩壊を支援したい」 レーガン研究所で講演

マイク・ポンペオ国務長官は11月10日、レーガン研究所で「米国の約束」というテーマで演説した。​ポンペオ氏は、31年前の冷戦時代にベルリンの壁が崩壊し、人々が自由を手に入れたように、中国の人々がネットの情報封鎖の壁を崩すのを支援したいと述べた。

​「中国共産党(中共)に対する米国政策の基礎は『実力と率直さ』だ。現在、中共は世界の自由に対する最大の脅威である。中共の体制は専制的で、野蛮であり、人間の尊厳と自由に反している」と述べた。

​レーガン研究所は同日、「自由民主主義センター」を設立し、ポンペオ長官は招待講演を行った。長官は​レーガン大統領の民主的自由擁護を称賛し、旧ソ連の脅威に「実力と率直さ」で対応した。​今日、中共の挑戦に直面するトランプ大統領も同じく対応していると述べた。

ポンペオ氏は国務長官就任から30カ月を経た。「​外遊して世界の友好国やパートナー国と中共の性質や狙いについて議論を重ねた」とし、問題の本質は米中対立ではなく、「権威主義、野蛮主義に対する自由主義社会の戦いだと念押しした」と語った。

ポンペオ氏は、志を共にする国と日米豪印の戦略枠組み「クアッド(QUAD)」、東南アジア諸国連合(ASEAN)、北大西洋条約機構(NATO)との協力を通じて「マルクス・レーニン主義の怪物がもたらす脅威に目覚めるよう呼びかけてきた」と述べた。

​ポンペオ氏は、​東欧の何百万人もの人々による自由への渇望が、31年前の11月9日ベルリンの壁崩壊に導き、その後数カ月で、欧州冷戦の「鉄のカーテン」も崩れた。

ポンペオ氏は、米国は中国国民が自由な情報を入手してネットワークの壁の突破を支援する必要があると述べた。

「最終的には、中国人自身が自国の歴史的プロセスを決定することになる。私たちの基本的な仕事は、中国の人々が自由に情報データを入手し、知る必要のあることを確実にアクセスできるようにすることだ」とし、ネット封鎖の壁がなくなることで、現在の中共指導者が歩む道とは全く異なる決定を、中国人民が下すだろうと語った。

(翻訳編集・佐渡道世)

関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。