【紀元曙光】2020年11月21日

「ブルータス、お前もか」は、シェイクスピア劇の台詞。

▼「産経さん、おたくもですか」と言いたくはないが、最初の2行を読んで落胆した。11月20日、産経ニュース掲載の【エンタメよもやま話】中国が仕掛けるメディア戦争、アフリカで進む放送局支配。筆者は88年入社の岡田敏一氏。最初の2行とは、「米大統領選でジョー・バイデン前副大統領(民主党)が当選を確実にしました」である。

▼「まだ決まっていないでしょ」と大紀元は散々言っているのだが、産経の方々には、聞いてくれるお耳がないらしい。その2行の後には、中国の国営中央テレビ(CCTV)がアフリカの発展途上国へ浸透していく様子、例えば、ルワンダやガーナの農村にテレビが無料視聴できるサービスを提供するなど、中共のプロパガンダ戦略の詳細がレポートされていてなかなか興味深い。いい内容の記事だと思うが、冒頭の2行で一発アウトなのだ。

▼もちろんベテラン記者である岡田氏は「CCTVといえば、中国における主要なプロパガンダ機関の代表格です」と、そこは百も承知で書いている。ならば、バイデン氏を当選確実の「次期大統領」と錯覚させるその深層にも、中共の巧妙かつ狡猾な手口が奏功していることに、なぜ朝日を批判する産経が気づかないかと不思議でならないのだ。

▼小欄の願いは、他紙への批判ではなく、日本国民が目にする各紙各局の報道から、国家を危うくする致命的な誤報をなくすことである。

▼「米国の次期大統領は、まだ決まっていない」。ひとまず、ここへ戻すだけでいい。今すぐに改められよ。

関連記事
健康的とされる甘味料「エリスリトール」が、実は血管や脳に悪影響を及ぼすかもしれないという研究結果が発表されました。
関節炎、がん、認知症、うつ…。「治らない」とされてきた慢性疾患が、生活習慣の改善で“逆転”した症例が続々報告されています。諦めずに、希望の声を信じて。
玉ねぎは冷蔵庫に入れると逆に傷みやすい?風味を損なわず長持ちさせるには「温度・湿度・包装」が鍵。知らないと損する保存術をご紹介します。
目の疲れや体の不調に効く「行間」のツボをご紹介。高血圧やストレスを和らげ、肌の輝きも取り戻せるセルフケア法を今すぐ試して、心身のバランスを整えましょう!
唐の時代、雪に包まれた上苑で女帝・武則天の心は曇り、冷えた空気がその憂いを深めていました。彼女はその心情を詩に込め、明朝に百花を咲かせるよう命じるのでした。