中国共産党政権、昨年法輪功学習者1.5万人超を拘束・嫌がらせ 88人死亡

中国国内では昨年、当局に拘束された、または嫌がらせを受けた伝統気功グループ、法輪功学習者は1万5235人にのぼったことがわかった。中共ウイルス(新型コロナウイルス)が大流行しているにも関わらず、当局は法輪功学習者への弾圧政策を緩めていない実態を反映した。

法輪功情報サイト「明慧網」によると、昨年1年間、中国当局に逮捕された法輪功学習者は少なくとも6659人いる。8576人が当局の嫌がらせを受けた。

また、622人が当局に懲役刑を言い渡された。最少でも88人が拷問などで死亡した。537人が洗脳クラスに送られた。

当局に拘束された、または嫌がらせを受けた1万5千人余りは、29の省・市の住民である。省別でみると、河北省が1690人で最も多い。黒龍江省と山東省は1094人と767人で、それぞれ2位と3位となった。1万5千人余りの中の1188人は65歳以上の高齢者であることがわかった。迫害を受けた90代の高齢者は17人いる。

拘束された学習者の中に、英国籍に帰化した法輪功学習者の母親がいる。英国に住む于銘慧さんの母、王楣泓さんは2020年11月23日、黒龍江省ハルビン市警察に再び拘禁された。王さんは今まで、当局に複数回逮捕された。当局は2003年、王さんに対して懲役11年の実刑判決を言い渡した。

娘の于さんは、母の救出のために、英政府が中国当局に圧力をかけるよう議員らに陳情した。英国のグローバル信仰の自由のための超党派議員グループ(The All-Party Parliamentary Group for International Freedom of Religion or Belief、APPG)の委員長を務めるジム・シャノン(Jim Shannon)下院議員は于さんを支援している。

2020年12月21日、英政府は、上院で議員の質問に対して、「王楣泓さんが中国ハルビン市で拘束された事実を把握している。英政府は定期的に中国政府に対して、人権問題について提起している。これを続けていく」と回答した。

一方、2020年3月26日、吉林省舒蘭市当局は女性教師、宋彦群さんを拘束した。宋さんは、04年、同じく法輪功学習者である妹(09年に死亡)とともに逮捕された。その後、12年の懲役刑を言い渡された。12年の間、宋さんはさまざまな拷問を受け、心身ともに深い傷を負った。刑期を終えた後、宋さんは、李克強首相あてに陳情書を出した。

地元当局はこの理由で、2020年3月に宋さんを拘束した。同年12月末、当局は家族に対して、宋さんに懲役3年の実刑判決を言い渡したことを知らせた。

2020年国際人権デーの12月10日以前、欧米29カ国の法輪功学習者はそれぞれの政府に、中国国内で法輪功学習者の迫害に関わった高官や政府関係者らの新たなリストを提出し、関与者に制裁を科すよう呼びかけた。

米国務省は12月10日、法輪功学習者の迫害に関与したとして、中国福建省厦門市警察梧村派出所の黄元雄所長とその配偶者を、制裁対象に指定した。

(翻訳編集・張哲)

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