2020年10月28日にワシントンで行われた、通信品位法第230条の改正に関する公聴会で、オンラインで証言するツイッターのCEO、ジャック・ドーシー氏(Greg Nash/Pool/AFP via Getty Images)

トランプ氏のアカウント禁止前、ツイッターCEOの社内発言が流出

調査報道の非営利団体プロジェクト・ベリタスProject Veritas)は14日、SNS大手ツイッター社の内部からリークされた動画を公開した。トランプ米大統領のアカウント永久停止より前に撮影されたこの動画には、同社のジャック・ドーシー(Jack Dorsey)最高経営責任者(CEO)の社内発言が記録されている。

ツイッターの内部告発者が密かに撮影したとされるこの動画で、ドーシー氏は「正しいと感じる形式で、いつでも自由に自分を表現するべきだ」と述べている。

「私たちは現在1つのアカウント(訳注:トランプ氏が使用してきた@realDonaldTrump)に焦点を当てているが、これは1つのアカウントよりもはるかに大きなものになるだろう。今日、今週、そしてこれからの数週間よりもずっと長く続き、大統領就任式以降も続くだろう」と彼は付け加えた。

「そのため、このアカウント(@realDonaldTrump)が現実世界の暴力とどう結びついているか注目しているのは間違いない」とドーシー氏はスタッフに語った。

数時間の間に200万以上の再生を集めたこの動画の中で、ドーシー氏は、陰謀論の一つとされる「QAnon」に関するアカウントを一掃するとし、トランプ氏の禁止よりも「はるかに大きい」行動の可能性を示唆した。

プロジェクト・ベリタスはツイッターの投稿で、この動画はツイッター社が「検閲を更に厳しくする」ことを示唆すると書いた。

多くのトランプ支持者のアカウントは最近、ツイッター社によって削除された。

ドーシー氏は会議の中で、「私たちのプラットフォームが毎日示しているように、アメリカはひどく分断されている」「私たちの役割は会話の誠実さを守り、誰も危害を受けないよう出来ることをすることだ」と語った。

プロジェクト・ベリタスの創設者であるジェームズ・オキーフ(James O’Keefe)氏は1月14日、ツイッターの他の内部告発者からさらなるリークが出てくると述べた。「引き続き期待していて欲しい。彼ら(訳注:ビックテック)は民間企業だが、3つの政府部門よりも大きな力を持っている」と彼は語った。

大紀元はツイッター社にコメントを求めたが、すぐに回答は得られなかった。

この社内映像がリークされたのち、ドーシー氏はツイッターで、反響の大きいトランプ氏のアカウント永久停止について連投形式の意見を表明した。「私は@RealDonaldTrumpを停止したことについて、祝うことも誇りに思うこともない。明確な警告を発した後、私たちは物理的脅威に関する社内外の最良の情報を得て判断した。これは正しかっただろうか?」と彼は続けた。

ドーシー氏は、アカウント停止は「正しい判断」だと考えている。「私たちは非常に厳しい状況に直面し、公共の安全に全てを注力しなければならなかった。オンラインの言論がもたらすオフラインの世界で危害は現実にあり、私たちのポリシーと実行の最大の動機となっている」と説明した。

いっぽう、ドーシー氏は、大型SNSによる過大な影響力について否定的な姿勢をみせた。「このような行動(トランプ氏のアカウント永久停止)で、世間の会話は断片化し、私たちは分断される。説明、償い、学習の機会が制限され、私が危険だと感じる先例となる。個人や企業の持つ力が、世界の人々の会話を一部支配している」

さらに、他のユーザーに対して「もし人々が私たちのルールや実践に同意しないなら、他のインターネットサービスを利用すればいい」と書いた。ドーシー氏は、ツイッター社の実践や矛盾を批判的に見て、扇動的な意見を見極め、さらに運営に透明性を持たせるとした。

(大紀元日本語編集部)

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