日米防衛相会談、中国の動向中心に具体的取り組み議論したい=岸防衛相

[東京 16日 ロイター] – 岸信夫防衛相は16日、都内で開かれた日米防衛相会談の冒頭、オースティン国防長官が就任後初の訪問国として日本を選んだのは「インド太平洋地域に対する米国のコミットメントと日米同盟を内外に示す力強いメッセージ」と述べた。会談では「東シナ・南シナ海を巡る中国の動向を中心に、日米の具体的取り組みを幅広く議論したい」と語った。

また、10年前の東日本大震災の際に米軍が展開した救助活動「トモダチ作戦」に謝意を示した。

岸氏はオースティン氏が初の訪問国として日本を選んだのは「日米同盟の堅固さ、米国のアジア地域へのコミットメントを示すものだ」と強調。「メッセージをさらに強固にすべく、日米同盟の抑止力強化を進めたい」と述べた。

オースティン国防長官も、日米関係をしっかり強固にすることへの期待を表明するとともに、「東日本大震災から10年となることにも特別な意味がある」と語った。「日米同盟は自由で開かれたインド太平洋を維持し、脅威に対処するための礎になる」と強調。「これから先どんな課題も、ともに日米が対応していけると確信している」と述べた。

*内容を追加しました。

(竹本能文、山口貴也 編集:山川薫)

関連記事
中国の大手自動車メーカー・BYDが、ブラジルで中国人労働者を「奴隷のような環境」で働かせていたとして起訴された。労働者は長時間労働やパスポートの没収、賃金の大幅な差し引きといった扱いを受け、国際的な人身売買の可能性も指摘されている。
チェコ政府は、中共の支援を受けたハッカー集団APT31によるサイバー攻撃を非難。欧米も対応強化へ。国際社会が注視。
中国共産党は先進技術を活用する一方で、標準特許料の支払いを回避。国際規範を無視する姿勢に、元駐中米大使が警鐘。
最近、トランプ大統領はウクライナに攻撃を続けるロシアのプーチン大統領に対し、しばしば不満を表明している。
29日、安倍昭恵さんとプーチン大統領が面会した。プーチン氏は、「素晴らしい政治家だった」と安倍元首相を評価し、昭恵さんは時折涙ぐむ場面も見られた。