マレーシア外務省、中国軍機の領空侵入で駐在大使呼び出しへ

[クアラルンプール 1日 ロイター] – マレーシア外務省は1日、中国の軍用機16機が前日にマレーシア東部ボルネオ島サバ州沖の領空に侵入したとして、中国に外交上の抗議文書を出すと表明し、「国家主権と航空の安全への重大な懸念」についての説明のため在マレーシアの中国大使を呼び出すと発表した。

マレーシア軍は目視でも確認するため空軍機を緊急発進させていた。空軍によると、侵入したのはいずれも大型輸送機で、マレーシアの航空管制が交信を幾度か求めたものの、中国機は応じなかった。

マレーシア側の今回の発表に先立ち、在マレーシアの中国大使館は軍用機が通常の飛行訓練中で、国際法を厳格に守っており、他国の領空は侵犯していないと発表している。

マレーシアの排他的経済水域(EEZ)では昨年、同国の探査船に中国艦船が接近し、にらみ合いになる状態が約1カ月続いた。南シナ海ではフィリピンやマレーシアなどと中国が領有権を争っている。

関連記事
ハーバード大学などアメリカの名門校が「民主主義への脅威」とされる理由とは? 外国人学生、補助金、思想拡散──国家安全保障の観点から見た学術界の現実に迫る。
「ありがとう」だけで数千万円規模の電気代? ChatGPTとの会話がもたらす、AIの裏側にある莫大なエネルギー消費とは。
地震で倒壊した中国国有ゼネコン施工のタイの高層ビル、書類の技術者署名30人分が偽造?
永遠の歌姫、テレサ・テン未発表曲来月公開へ。没後30年、台湾で大規模追悼式。
日本と欧州連合(EU)は8日、都内で閣僚級の「日EUハイレベル経済対話」を開催し、中国製品の過剰な流入に対して共同で対応する方針を確認する見通しとなった。