サハラ砂漠に落ちた隕石「地球より古い星からの贈り物」

フランスと日本の科学者でつくる研究チームがこのほど、昨年アフリカのサハラ砂漠に落下した隕石について分析した結果、「約46億年前のもので、地球より形成が早い他の惑星から飛来した」とした上で、人類に知られる最古の流星体であり、その成分も極めて珍しいものだったことを確認した。

現在のところ、地球の天文年の推定値は45億4300万年とされている。複数のメディアによると、この無粒隕石 (エイコンドライト)に含まれるマグネシウムとアルミニウムの同位体を分析した結果、隕石が地球より古く、およそ45億6600万年前に形成されたことが判ったという。

この隕石の分析結果は、太陽系の初期惑星の形成に関して、前例のない貴重な研究機会と材料を提供したことを意味している。

サハラ砂漠のなかの、アルジェリアにあるサーシュ砂漠に落下し、EC 002 (Erg Chech 002)と名付けられたこの隕石の重量は約32 kg。

研究者は、もとは液状であった溶岩が10万年間の冷却と凝固を経て初期惑星の地殻となったものが「ある衝突後」に宇宙空間に飛び出し、最終的に地球に落下したものと考えている。

EC 002は、これまでに発見された隕石の中でも最古の磁気隕石であったため、最も古い惑星を覆う原始地殻の形成を知る上で、有力な手掛かりを与えることになった。研究者は、EC 002と同じスペクトル特性を持つ小惑星はまだ見つかっていない、と指摘している。

(翻訳編集・鳥飼聡)

関連記事
健康的とされる甘味料「エリスリトール」が、実は血管や脳に悪影響を及ぼすかもしれないという研究結果が発表されました。
関節炎、がん、認知症、うつ…。「治らない」とされてきた慢性疾患が、生活習慣の改善で“逆転”した症例が続々報告されています。諦めずに、希望の声を信じて。
玉ねぎは冷蔵庫に入れると逆に傷みやすい?風味を損なわず長持ちさせるには「温度・湿度・包装」が鍵。知らないと損する保存術をご紹介します。
目の疲れや体の不調に効く「行間」のツボをご紹介。高血圧やストレスを和らげ、肌の輝きも取り戻せるセルフケア法を今すぐ試して、心身のバランスを整えましょう!
唐の時代、雪に包まれた上苑で女帝・武則天の心は曇り、冷えた空気がその憂いを深めていました。彼女はその心情を詩に込め、明朝に百花を咲かせるよう命じるのでした。