Shutterstock

2500メートルの絶壁に建てられた世界一危険な教会

エチオピアには何十軒もの岩を掘ってできた教会があり、中には2580メートルもの高さの絶壁に掘られた教会があります。そこを訪れるには必ず絶壁を登らなければならず、世界一危険な教会として知られています。しかし、危険にもかかわらず、教会ができてから、絶えず信者が危険を恐れずにこの教会までよじ登り、信仰の心を見せています。

Abuna Yemata Guhと呼ばれるこの教会はエチオピアのティグレ地方に位置しており、5世紀までさかのぼることができ、牧師・Abuna Yemataがこの絶壁を掘って作った教会であり、記念するためにAbuna Yemataの名がつけられました。

Yemataがなぜこのような場所に教会を掘ったのかは誰にもわかりません。天国に近い場所だからという説もあれば、敵による進入を防ぐためだという説もあります。

いずれにせよ、この教会にたどり着くには、肉体だけでなく、精神の試練をも乗り越えなければならないのです。青年でも、スポーツマンでも、老若男女問わず、この「命がけ」の登山を経験してこそ教会にたどり着くことができるのです。

教会まで45分ほどかかり、岩壁が非常に滑々しているため、裸足と素手でよじ登るしかありません。まず、いくつもの狭い崖を通り、そして、高さ300メートルもある垂直の岩壁をよじ登り、それから、76メートル(250尺)の高さの自然でできた石橋を渡り、最後には、垂直の岩壁に出来た細い道に沿って7メートル歩かなければなりません。少しでも気をそらすと、谷の底へと垂直に落下してしまいます。

教会内にはイエスの十二使徒をテーマにした壁画が描かれており、15世紀に遡ることができます。教会内の空気が乾燥しており、訪れる観光客も少ないため、例え600年経てても、壁画は依然ときれいに、色鮮やかに残されています。

Abuna Yemata Guhには20人の聖職者を設けており、牧師・Gebre Rufael Asressehaを筆頭に教会を管理しています。彼はここに半世紀ほど住んでおり、毎日教会まで登り、主な仕事内容は観光客を迎え入れ、彼らのために宗教儀式を行うことです。

Asressehaが「グレート・ビッグ・ストーリー」社に語ったところによると、この教会にたどり着いた人々は必ず祈りを捧げ、敬意を表します。なぜなら、Abuna Yemata Guhは神の力を以って絶壁に作られた教会なのです。

 

翻訳者 天野秀

関連記事
寿命が延びても晩年の健康リスクが増えるベビーブーマー世代。肥満や慢性疾患が生活の質や政策に与える影響について解説します。
長時間座りがちな現代人にぴったり!30代から始められる簡単エクササイズで姿勢改善や筋力アップを目指し、健康な体作りをサポートします。
秋の味覚で心臓を健康に保つ!かぼちゃやりんご、サツマイモなど、心臓を守る栄養満点の果物や野菜を詳しくご紹介します。
腸や肺にある「粘液」の役割に注目し、病原体から体を守る防御メカニズムを解説。健康維持に必要な食生活のポイントもご紹介します。
子供のメンタルヘルスが肥満予防に影響することを示した最新研究。心理的健康が健やかな体重管理にどのように役立つか、その重要性を考察します。