中国、途上国債務返済猶予に関与高める必要=米政府高官

[ワシントン 30日 ロイター] – 米政府高官は30日、20カ国・地域(G20)は公的融資の返済猶予を低所得国だけでなく、中所得国にも拡大させると同時に、中国と民間部門の関与を呼び掛ける必要があるとの考えを示した。

G20や主要7カ国(G7)会合で米大統領の個人代表(シェルパ)を務めるダリープ・シン氏は、米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)が主催したオンラインイベントで、最大の二国間公的融資の債権国である中国は、G20の債務支払い猶予イニシアチブ(DSSI)への関与を高める必要があると指摘。同時に、民間部門の一段の参加も必要になると語った。

G20は4月、低所得国に対し公的融資の返済猶予期間を2021年末まで延長することで合意。ただ中所得国については合意できず、高リスクと見なされる72カ国のうち22カ国が債務返済圧力にさらされたままになっている。

シン氏は「特に債権大国が役割を果たす必要がある」とし、「中国の融資の多くは実態が極めて不透明で、明らかに政府の意向が働いている案件でも商業目的と分類されている」と述べた。

G20財務相・中央銀行総裁は7月9─10日にイタリアのベネチアで開く会議で、途上国と新興国の債務問題について協議する。

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