2018年5月18日、試験航行から大連港に戻った中国国産空母「山東」(AFP via Getty Images)

中国空母「山東」の甲板に損傷か、ネットユーザーが衛星写真を投稿

ツイッターユーザーが6月28日、中国国産空母山東」の甲板に損傷を受けた箇所を捉えた衛星写真を投稿し、注目を集めた。

中国、ドイツ、北大西洋条約機構(NATO)などの軍事情報について投稿するツイッターの利用者、「@AlexLuck9」は5月9日に撮影した衛星写真を掲載した。写真の中で、「山東」の艦上機の離陸位置のデフレクター(deflector)周辺や着艦時の飛行甲板が激しく損傷していた。

写真では、デフレクターの周りの甲板の損傷が最も深刻で、砲撃を受けた後の弾痕のように見える。2隻のタグボートの後部の水流を見ると、「山東」は軍港に戻ったばかりと推測できる。

中国人ネットユーザーはこの衛星写真について、「『山東』の飛行甲板の耐熱性は良くないみたいだ。戦闘機の殲15の排気コーンで甲板に穴ができたと思う」「中国の高温耐熱材料の素晴らしさは、官製メディアの報道でしかわからない」などと意見を挙げた。

また、「甲板に亀裂ができたからと言っても、のりを塗って、空母を使い続けてもらおう。どうせ、1年間に艦上機を発進させるのは数回だけだし、軍の費用は全部上層部に横領されたし」と皮肉ったコメントもあった。

「山東」は国産空母「遼寧」を基に設計、製造された。中国当局は、旧ソ連の空母「ヴァリャーグ」の未完成の艦体をウクライナから購入して、「遼寧」として完成させた。「山東」と「遼寧」は、航空機の発進に「スキージャンプ(Ski-jump)」の方法を採用している。このため、戦闘機の最大離陸重量、兵器の搭載量などは制約されているとみられる。

中国国産空母の戦闘力に対する疑問が高まる中、中国国防省の呉謙報道官は4月29日の記者会見で、「中国の空母は『引きこもりのオタク』ではない」と発言し、国産空母の長距離航行を計画していると明らかにした。

(翻訳編集・張哲)

関連記事
湖南省株洲市の湘江で、ウイルスサンプル収集用試験管が大量に発見され、住民たちは感染リスクに怯えています。当局は「未使用で損傷はなく、ウイルスは検出されなかった」と発表しましたが、専門家や市民の間で疑問の声が広がっています。試験管の正体や流出の経緯について調査が進む中、不安は収まりません。病院も研究所を信用できないのは間違いない。中国ではコロナが収束していないというのは、こういうことなのか?
米司法省は最近、IR事業をめぐり日本の政府関係者に賄賂を渡すよう指示して、中国企業のCEOを海外腐敗行為防止法違反の容疑で起訴した。
ニセモノ摘発も命がけ、道徳低下した中国社会。中国福建省の展示会で、偽商品の摘発を目的とするインフルエンサーが暴行を受ける事件が発生しました。「福建鉄鉄」のカメラマンが問題商品を通報したことがきっかけで、出品者らから集団暴行を受けたとされています。この事件は、中国SNSやメディアで大きな注目を集めており、現在、市場管理局と公安当局が調査を進めています。偽商品撲滅の活動が招いた事件の経緯とその背景に迫ります。
19日、中国江蘇省連雲港市にある国有企業「中国化学工程第十四建设有限公司」の正門前で、ある女性が滞納された給料の支払いを求めて会社管理者の足に抱きつき泣き叫ぶ姿が撮影されました。この動画はSNSを通じて拡散され、多くの人々に衝撃を与えています。女性の訴えに耳を貸さない企業の対応と、中国社会で頻発する同様の問題に、ネット上では悲しみと怒りの声が相次いでいます。「惨め過ぎる」労働者の姿。官製メディアが宣伝する「盛世(繁栄)」中国のリアル。経営者が人間なのか? 人間であれば、会社をつぶす決意をして、会社財産を売って、給料を支払うはずだが。
湖北省武漢市で、配達食注文に対するクレームが原因で、配達員がナイフを持って客の家に押し入ろうとする衝撃的な事件が発生した。監視カメラには、ドアを内側から押さえる家主と、外でナイフを振り上げながら脅す配達員の姿が記録されている。この事件をめぐり、SNSでは中国社会のストレスや労働環境への懸念が噴出。「極限状態にある人々の行動は予測不能」といった声も広がっている。 至るところに「火薬庫」の中国、言動を慎まないと、いつどこで殺されるかわからない。