大島理森衆議院議長の秘書に陳情書を渡す丸山市議と笠間市議(野村旗守氏撮影)
【全文】

「中国臓器狩りの調査を求める」117人の超党派地方議員が衆議院議長に陳情書

7月27日、「臓器移植を考える全国地方議員の会」に所属する丸山治章・逗子市議と笠間昇・綾瀬市議は、SMGネットワークの野村旗守事務局長とともに大島理森衆議院議長の秘書室を訪れ、陳情書を秘書に手渡した。陳情書は、中国本土で法輪功学習者等に対して行われている強制臓器収奪問題について日本政府に調査を求め、人権問題非難決議の成立を求める内容であり、117人の超党派の地方議員が賛同している。

対中人権問題非難決議案を巡っては、今国会中に与党内部の足並みがそろわなかったことにより見送りとなった過去がある。精力的に活動した議員がいるいっぽう、興味関心を示さなかった議員がいたことも確かだ。今回の陳情書はG7諸国で唯一中国人権問題に関して態度を表明できていない日本国会の後押しをする意味合いを持っていると考えられる。

関連報道:【快挙】埼玉県議会で対中人権意見書採択 兵庫県議会に続き二件目

いっぽう、国会の動きとは対照的に、地方議会では意見書が続々と採択されている。6月9日、兵庫県議会では中国国内で行われている人権侵害行為に対し、日本政府に実態の調査を求める意見書が採択された。埼玉県議会でも7月2日、超党派で提出された「中華人民共和国による人権侵害問題に対する調査及び抗議を求める意見書」が賛成多数で採択されている。

全文

中国における強制臓器収奪に関する調査及び人権問題を非難する決議を求める陳情

この6月、国連人権委員会において、12名の人権専門家が「法輪功学習者、ウイグル人、チベット人、イスラム教徒、キリスト教徒を含む中国で拘束されている少数派からの臓器狩りに非常に危機感を募らせている」と声明を発表しました。

しかし、我が国においては、今国会における「中国における人権問題等を非難する国会決議」の成立には至らず、G7で非難決議を出していないのはわが国だけとなりました。

日本で腎臓の移植を希望する方は1万2千人を超えていますが、そのうち6割の方は5年以上待っている状態で、20年以上待っている方も900名弱います。移植手術を受けられるまでどのくらい待つかと言うと、平均で約15年です。そして、海外の待機年数は、アメリカでは約5年、カナダでは約7年になり、すぐに移植できるものではありません。

それが、中国へ行くと、数週間で手術が受けられるのです。追加費用を払えば、2日で手術を受けられます。常識から考えて、そんなに都合よくドナーが現れるはずがありません。

英国では、ジェフリー・ナイス卿を始めとする各国の弁護士や教授らによって、「中国での良心の囚人からの強制臓器収奪に関する民衆法廷」が開かれました。これは、独立した民衆による法廷で、強制臓器収奪をしてきた可能性のある国家等による犯罪の調査のために設けられました。

2019年6月の最終裁定では、判事団全員の一致をもって、中国でかなりの期間、極めて多くの無実の囚人から強制的に臓器収奪が行われてきており、法輪功学習者がその主な臓器源となっていて、近年ではウイグル人もそれに加わり被害者となっていることが結論付けられました。

加えて、移植に使える臓器を入手するまでの待ち時間が異常に短い事、法輪功学習者とウイグル人が無実の罪で強制収容され拷問を受けていること、中国が最近設置した自主的ドナー制度下での「適格なドナー」だけでは全く供給を満たすことはできないこと、強制的に臓器の収奪が行われた直接的及び間接的な証拠があったことも確認されています。

また、法輪功学習者やウイグル人が強制収容された施設は、人類史上最大規模の施設であり、その数は実に1,000箇所を越えているという調査結果がドイツの研究者から報告され、各国公的機関からは100万人から500万人ものウイグル人が強制収容されたとの報告もあります。

正当な理由もなく収容された人々に対して、洗脳教育・拷問・虐待・人体実験を疑わせるようなことが行われていることが、欧米メディアの取材や生還者の証言、流出した文書や内部映像からも明らかになってきています。

私たち有志からなる超党派の地方議員は、このような重要な問題について、ぜひとも国会でとり上げて頂き、政府としても、国際社会に対して積極的な働きかけを行って頂きたく、切にお願いをするものです。

令和3年7月27日

第77代 衆議院議員 議長 大島 理森 殿

「臓器移植を考える全国地方議員の会」     

代表世話人 逗子市議会議員 丸山 治章

賛同議員 117名

(王文亮)

関連記事
湖南省株洲市の湘江で、ウイルスサンプル収集用試験管が大量に発見され、住民たちは感染リスクに怯えています。当局は「未使用で損傷はなく、ウイルスは検出されなかった」と発表しましたが、専門家や市民の間で疑問の声が広がっています。試験管の正体や流出の経緯について調査が進む中、不安は収まりません。病院も研究所を信用できないのは間違いない。中国ではコロナが収束していないというのは、こういうことなのか?
米司法省は最近、IR事業をめぐり日本の政府関係者に賄賂を渡すよう指示して、中国企業のCEOを海外腐敗行為防止法違反の容疑で起訴した。
ニセモノ摘発も命がけ、道徳低下した中国社会。中国福建省の展示会で、偽商品の摘発を目的とするインフルエンサーが暴行を受ける事件が発生しました。「福建鉄鉄」のカメラマンが問題商品を通報したことがきっかけで、出品者らから集団暴行を受けたとされています。この事件は、中国SNSやメディアで大きな注目を集めており、現在、市場管理局と公安当局が調査を進めています。偽商品撲滅の活動が招いた事件の経緯とその背景に迫ります。
19日、中国江蘇省連雲港市にある国有企業「中国化学工程第十四建设有限公司」の正門前で、ある女性が滞納された給料の支払いを求めて会社管理者の足に抱きつき泣き叫ぶ姿が撮影されました。この動画はSNSを通じて拡散され、多くの人々に衝撃を与えています。女性の訴えに耳を貸さない企業の対応と、中国社会で頻発する同様の問題に、ネット上では悲しみと怒りの声が相次いでいます。「惨め過ぎる」労働者の姿。官製メディアが宣伝する「盛世(繁栄)」中国のリアル。経営者が人間なのか? 人間であれば、会社をつぶす決意をして、会社財産を売って、給料を支払うはずだが。
湖北省武漢市で、配達食注文に対するクレームが原因で、配達員がナイフを持って客の家に押し入ろうとする衝撃的な事件が発生した。監視カメラには、ドアを内側から押さえる家主と、外でナイフを振り上げながら脅す配達員の姿が記録されている。この事件をめぐり、SNSでは中国社会のストレスや労働環境への懸念が噴出。「極限状態にある人々の行動は予測不能」といった声も広がっている。 至るところに「火薬庫」の中国、言動を慎まないと、いつどこで殺されるかわからない。