米上院、3.5兆ドル規模の予算決議を50対49で可決
[ワシントン 10日 ロイター] – 米上院は10日、気候変動などに対応する3兆5000億ドル規模の予算決議を50対49の賛成多数で可決した。民主党が結束して賛成票を投じた。
予算決議は、幼児教育の機会拡大や、手頃な価格の住宅の供給、環境に優しい技術の導入などに予算を投じることを指示する内容。
民主党は「財政調整措置」と呼ばれる仕組みを使い、単純過半数で数カ月以内に歳出法案を可決する計画だ。
共和党は予算決議に反対。同党のマコネル上院内総務は、予算決議に先立って上院で可決された1兆ドル規模のインフラ投資法案には賛成票を投じたが、3兆5000億ドル規模の予算決議案については「過激な内容だ」と批判した。
一方、共和党の上院議員数十人は連邦政府債務の上限引き上げに賛成しないとする誓約書に署名。民主党の大規模な予算決議に対抗した。債務上限問題を巡っては、秋に政府の資金が枯渇するとみられている。
最初に報じたウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙によると、共和党のロン・ジョンソン上院議員は「(民主党は)自らの赤字財政支出を実現するために共和党が債務上限を引き上げると期待すべきではない」と述べた。
債務上限の引き上げや適用停止が実現しない場合、連邦政府が債務不履行に陥る恐れもある。
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