2013年12月4日、北京の人民解放軍航空博物館に展示されている中国製のJ-10戦闘機の前を歩く男性(MARK RALSTON/AFP via Getty Images)

中国の戦闘機は「水に弱い」と政府メディア報道 台湾飛来13日間中止は台風の影響か

中国軍機は11日、13日ぶりに台湾が指定する「防空識別圏」に進入した。中国官製メディアがこのほど「国産の戦闘機は水に弱く、濡れると錆びるからだ」と報じたため、中国軍がしばらくの間、進入を中止したのは台湾海峡周辺の悪天候が原因ではないかとの憶測が広まっている。

中国国営中央テレビ(CCTV)の軍事番組「軍武零距離」(毎週土曜夜8時)の最新話で、司会者は国産の新世代戦闘機J-10Bの機体清掃を現場で体験していた。スポンジを手に取って機体を拭く司会者に対し、そばにいた軍人は「水をかけて洗浄すれば、水分が機体に入り、内部の部品が錆びてしまうため、メンテナンスの際には、スポンジでドライクリーニングしている」と説明していた。

番組放送後、中国のネットユーザーらは「雨が降ればもう飛べないのか?」「雨天の作戦はどうなる?」「画面の中の対話は機密事項だ、公開されるべきではない」「米軍の戦闘機は水で洗い流すだけで、それに比べると中国の方がすごいだろう」などと皮肉る者もいた。

台湾のコメンテーターの黃創夏氏は自身のFacebookを更新し、「なるほど、台湾では過去13日間、ずっと雨だったから、それで(中国軍機による)嫌がらせが止まったのか。水に触れると、錆びるからね。中国の軍機は夜間作戦の能力を強化しなければならないだけでなく、雨天時の作戦にも大きなリスクを抱えているのか」と書き込んだ。

最近、台湾海峡周辺は台風の影響で、連日大雨が続いていた。ようやく天候が回復した11日、中国軍は13日ぶりに台湾領空へ侵入した。

台湾は12日、11日に続いて中国軍の軍用機6機が防空識別圏に進入したと発表した。

(翻訳編集・李凌)

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