なぜカモにパンを食べさせると害を与えるのか?
池や湖のほとりで、野ガモにパンを与えたりするのは、のんびりとした生活に見えるかもしれませんし、たしかに野ガモの成長にもつながるかもしれません。
しかし、あるユーザーが投稿した注意書きには、そうすることでカモが病気になったり、逆に危害を加えてしまったりする可能性があると指摘しています。
これは多くの人が知らなかったことかもしれません。
米国のTwitterユーザーが、池に設置された看板の写真を公開しました。
カモにパンを与えてはいけないという注意書きが書かれたこの看板は、Deer Parkという場所に立てられています。
この看板には、子ガモを連れた母ガモが描かれており、カモが「私たちにパンを食べさせないでくれてありがとう。 パンは私たちのお腹を痛め、さらには病気にさせます」と言っているかのようにかかれています。
注意書きには「パンには、カモが生きていくために必要な栄養素やカロリーは含まれていません。ですが自分は満腹だと思い込んで、必要な栄養を摂れなくなることがあります」
「また、パンは水源を汚染するため、藻の大発生を引き起こし、それにより魚を殺してしまい、しまいには私たちを病気にしてしまいます」と書かれています。
看板には、エサをやりたい人は、半分に切った種なしブドウ、刻んだレタス、鳥の餌、エンドウ豆、トウモロコシ、オーツ麦などを与えることができると書かれています。
英国王立鳥類保護協会(Royal Society for the Protection of Birds)も以前、パンを鳥に与えてはいけないと警告しており、上記のスローガンに呼応しています。
同協会のスポークスマンは今年初め、イギリスの報道機関に対し、「パンはカモやガチョウなどの水鳥の自然な餌ではないため、摂取量は少量でなければならない」と発言していました。
「人間と同じように、鳥も健康を維持するために様々な食べ物を必要としており、パンは鳥が必要とする栄養素を提供することができません」と広報担当者は述べています。
また、イギリスの慈善団体であるCanal and River Trustも「パンを与える人がいると大量の鳥が集まり、過密状態になり排泄物が大量に増えるとしています。 これにより、地面が滑りやすくなり、生息地や水路などにも害をもたらす可能性があります」と表明しています。
(翻訳 井田)