【IWJ】Image Works Japan / PIXTA

10か月で25㎏痩せた 漢方医から太りにくい体質にするためのアドバイス

日本でも有名な糖尿病医師で減量・漢方医の工藤孝文氏は、多忙で食事や運動がきちんとできなかったため、かつて体重が92kgに増えてしまいました。その後、自分の得意分野を活かして、わずか10か月ほどで67kgまで体重を落とすことができました。 肥満の原因には3つの要素があり、適切な治療を行うことで痩せやすく、太りにくい体を作ることができると、健康情報サイト「Kampoful Life」で指摘しています。

 

太る体質を作り、肥満を引き起こす3つの要因

忙しい生活をしていると、健康的な食事と規則正しい運動の両立がしにくく、つい太ってしまいがちです。工藤孝文氏は、救急病院や地域の病院で働いていましたが、仕事の忙しさとストレスで、ゆっくり食事をとる時間もなく、毎日運動もできず、一時は92㎏まで太ったといいます。

「1日3食バランスよく食べて、適度に運動する」ことは難しいので、自分に合ったダイエット方法を探していました。その後、得意分野の漢方治療で太りやすい体質から太りにくい体質に変え、わずか10か月ほどで67㎏まで体重を落とし、それを維持することができました。

中医学は体質改善に長けていますが、肥満は体質と関係があると工藤氏は説明しています。肥満体質になる要因としては、「ストレス」「便秘」「胃腸の衰え」などが挙げられます。

ストレス

身体に高度なストレスがかかり続けると、自律神経が乱れ、食欲中枢も働かなくなり、食べ過ぎて「ストレス太り」になります。

便秘

排泄力が落ちると新陳代謝が追いつかなくなり、余分な脂肪や老廃物が体内に溜まりやすくなります。このような人は、食べ過ぎる傾向があり、「食べ過ぎ太り」を引き起こします。

胃腸の衰え

胃腸の働きが悪くなると、水分代謝が落ち、余分な水分を体内に残してしまう「ぽっちゃり水太り」になります。このような体質の人は、あまり食べなくても太ってしまいます。

 

自分がどのタイプの肥満なのかを知り、症状を改善する

肥満のタイプによって、それぞれに適した薬の処方があります。工藤孝文氏によると、肥満は体のバランスが崩れている状態であり、漢方薬で改善することで、太りにくい体を作ることができるといいます。

●ストレス太り

このタイプの人は、ストレスを感じると食べすぎてしまいがちで、普段から些細なことで心配したり、イライラしたり、怒りっぽくなりがちです。工藤孝文氏は、生活リズムが乱れやすい人は肥満に気をつけたほうがいいとアドバイスしています。

処方 大柴胡湯

気の巡りが促進され、心身が安定し、食欲の乱れや代謝のバランスが整います。ストレスによる便秘にも効果的です。

●食べ過ぎ太り

このタイプの人は、食べ過ぎてしまう傾向があり、便秘、吹き出物、肌荒れ、お腹の張り、おなかの不快感などの症状が出やすくなります。

 

処方 防風通聖散

血行や水分代謝を促進し、全身循環や便秘を改善し、溜まった脂肪の燃焼や食欲抑制にも働きます。

●ぽっちゃり水太り

このタイプの人は、手足のむくみ、疲労感、脱力感が特徴で、運動が苦手で軽い食事を好むことが多いです。

 

処方 防己黄耆湯

胃腸の働きを強め、余分な水分の排出を促進し、むくみや肥満を改善します。

(翻訳 源正悟)

 

関連記事
内なる不満を見つめ、愛を与える方法を通じて、心の癒しと新たな可能性を見出すヒントをご紹介します。
最新研究が脳損傷患者の意識の可能性を示し、医療や家族の対応に新たな光を当てます。
GoogleのAI「Gemini」が大学院生に不適切な発言をし、AI技術のリスクが改めて問題視された。企業の責任が問われる中、AIの安全性や倫理が注目されている。類似の事例も増え、技術の普及とリスクのバランスが課題となっている
健康な心血管を保つための食事、指圧、運動の実践方法を解説。心臓病予防のヒントが満載です!
専門医が語る乳がんリスクの主な要因と予防のポイントを解説。生活習慣の見直しで健康を守りましょう。