中国昆明、建設中止のビル15棟を一斉爆破
中国では開発業者の破産や資金不足、法令違反などにより、工事中止などで未完のまま放置されている「爛尾楼(ランウェイロウ)」と呼ばれる建物が数多く存在している。
中国雲南省昆明市では8月27日午後、建設中止となった高層ビル15棟の爆破解体が行われた。爆破から45秒以内に、うち14棟が倒壊した。倒れなかった1棟もその3日後に再度爆破され、取り壊された。
中国メディアの報道によると、同プロジェクトは2011年に建設が開始されたが、翌年に開発業者の資金繰りが苦しくなったため、別の業者に引き継がせた。その2年後の2014年に工事が完全にストップした。それからは未完成のまま放置され、今年1月になってようやく今の開発業者が権利を全取得したという。
しかし調査の結果、7年間放置されたビルは雨水などが地下に溜まり、地盤まで緩んでるため、放置すると倒壊の危険性があり、開発業者は建物を爆破解体して再建築することにしたという。
昆明市には今年4月時点で、同様の建物が93棟存在している。計画では2年以内にすべてを「解決」する予定だという。
爆破後、その影響を受けた一部の近隣住民から「家の壁にヒビが入った」「家の天井が落ちてきた」「ドアの枠が割れた」などの報告が寄せられた。
今回の爆破を受け、ネットユーザーからは、「小さい頃、資本主義国は牛乳を川に流し捨てても、貧しい人々に与えないと聞いた。今、考えてみると、それは大したことではない。ビルを爆破しても、家を買えない人に与えない社会主義のほうがやることが凄いね」
「中国各地に存在する未完成ビルは中国の特色だ」といったコメントが寄せられた。
昨年4月にも、未完成のまま20年近く放置されていた上海のプロジェクトが爆破によって取り壊された。
(翻訳編集・李凌)
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