(toitoi / PIXTA)
(toitoi / PIXTA)

登山が好きな犬が癌に 心優しい飼い主に背中を押され、最後に頂上に登る

イギリスのカルロス・フレスコさんが飼っていた10歳になるラブラドール犬は、山登りが大好きでした。しかし残念なことに1年前に白血病を発症し、とても弱ってしまいました。そこで飼い主は、愛犬を乳母車に乗せて、お気に入りのルートの「最後の冒険」に連れて行くことにしました。

ロンドンのホテルオーナーであるカルロス・フレスコさんは、モンティという可愛いメスのラブラドールを飼っています。 モンティは幼い頃から、飼い主と一緒に、イギリスの丘陵地帯にハイキングに行くのが大好きでした。

カルロスさんは、自分もモンティも非常に冒険好きで、一緒にウェールズのブレコン・ビーコンズに何度も登り、3つの頂上に登ったこともありました。

しかし、1年半前にモンティが体調を崩し、カルロスさんは2人の時間がなくなってきたことを実感しました。

「18か月前、モンティは白血病と診断されましたが、化学療法は非常にうまくいっていました」と、57歳のカルロスさんは言います。しかし、残念なことに、わずか8週間前に癌が再発し、容態が急速に悪化しました。カルロスさんは「モンティが死ぬのは分かっていた」と言いました。

モンティは丘の上を歩くのが大好きでしたが、今では自分で登ることができないほど弱っていたので、飼い主はモンティが死ぬ前に、最後の旅に連れて行く方法を探すことにしました。

一輪のベビーカーにモンティのお気に入りのおもちゃを入れて、カルロスさんはモンティを押して山を登りました。 登っていくうちに、モンティは弱っていましたが、とても幸せそうにしているのが分かりました。

途中で多くの観光客に出会い、彼らがこんな風に山を登っているのを見て驚き、モンティの話を知って応援してくれました。

「正直なところ、観光客が時間をかけて挨拶をしたり、モンティを頂上まで連れて行ってくれたりと、その親切さには驚かされました。彼らのサポートや、励まし、そしてモンティへの純粋な心配りには感謝してもしきれません」とカルロスさんは語りました。

「この子は多くの人に感動を与え、接する人に喜びを与え、私に人生も悪くないと感じさせてくれました」

帰国後、モンティの体調は日に日に悪化し、18か月の闘病生活の末、6月21日の朝に亡くなりました。

「モンティはとても落ち着いていたので、最後の冒険に連れて行ってよかったと思います」とカルロスさんは語りました。

(翻訳・井田)

関連記事
関節炎、がん、認知症、うつ…。「治らない」とされてきた慢性疾患が、生活習慣の改善で“逆転”した症例が続々報告されています。諦めずに、希望の声を信じて。
夜間の人工光とPM2.5による大気汚染が、子どもの甲状腺がんリスクを高めることが研究で判明。日本の都市環境も例外ではありません。
変形性関節症の進行と慢性疾患のリスクを減らすために、運動や食事管理が重要です。体重減少や抗炎症食品が予防に効果的。健康的な生活習慣で改善を目指しましょう。
プラスチックが引き起こす健康リスク、特にマイクロプラスチックががんや肺疾患に与える影響について詳しく解説。生活に潜む危険とその対策方法を知りましょう。
食品に使われる乳化剤が、腸内環境を乱し、がん・心疾患・糖尿病のリスクを高める可能性があると複数の研究が報告。日常的に口にする加工食品の“見えない影響”に注目が集まっています。