2020年2月4日、中国・湖南省長沙市で中共ウイルスの消毒作業を行うスタッフ イメージ写真(cnsphoto via Reuters)

中国、武漢ウイルス研究所の謎行動 感染公表の3カ月前に防疫対策=豪ドキュメンタリー

豪州のジャーナリスト、シャリ・マークソン(Sharri Markson)氏が1年間かけて中共ウイルス(新型コロナウイルス)感染症の起源を追ったドキュメンタリー『武漢で一体何が起こったか?』が先日公開された。同作は、2019年9月12日以降、武漢ウイルス研究所(WIV)で、ウイルス流出に備えていると思われる謎の動きが相次いでいたことを紹介している。

ドキュメンタリーの中でマークソン氏は、WIVが2019年9月12日に突然、同所のウイルスデータベースをオフラインにし、その後、2万2千個のコロナウイルスサンプルが消えたことを明らかにしている。

同日、WIVはセキュリティ対策を強化し、空調設備の交換工事の入札を行なった。その後、周辺の通信も遮断された。同研究所が医療廃棄物焼却装置、PCR検査装置、個人用防護具などを購入していたことが判明した。一連の動きはウイルス流出の対応措置と推測されている。

武漢市政府から最初の感染者が発表される2カ月前の2019年10月、WIVの3人のスタッフが体調を崩し、そのうちの1人の情報が完全に消えてしまったという情報も引用している。

ドナルド・トランプ米前大統領は、このドキュメンタリーのインタビューで、WIVからウイルスが流出したのは、中国共産党の無能さによるものか、それとも悪意をもって引き起こされたのかは不明だと述べている。「WIVからウイルスが流出した確率は95%だと言われている」という。

「WIVの研究者が、ウイルスに感染した後に研究室を出て、ガールフレンドとランチに出かけたという話を聞いた。その結果、彼のガールフレンドも感染してしまった」とトランプ氏は語った。

米国の情報機関がWIVの内部告発者から情報を受け取ったかどうかを尋ねられると、トランプ氏は、一部の情報は機密扱いで開示できないと答えた。

前米国家情報長官のジョン・ラトクリフ氏は、このドキュメンタリーの中で、研究所からの流出は「単なる可能性ではなく、おそらく確実な可能性である」と述べている。(WIVの)感染者の身元や失踪の理由については「コメントできない」とした。

ラトクリフ氏はまた、武漢での最初の感染症患者が「コウモリを食べたことが原因だったならば、中国共産党は中国の医師や科学者、メディアの発言をコントロールすることはなかっただろう。また、武漢を閉鎖する必要もなく、その上、特定の人物を消滅させる必要もない」と述べた。

同氏は、「WIVからウイルスが流出したという有力な情報はほかにもある」と述べるにとどまった。

中共ウイルスの発生以来、中国共産党は、ウイルスの発生源が武漢であることを否定し、情報の公開を拒み、国際的な調査を妨害してきた。中国のメディアは、ウイルスは米軍の研究所から流出したものだと宣伝している。

(翻訳編集・王君宜)

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