法輪功の第2功法「法輪樁法」をおこなうジョンさん。(明慧ネット)

スウェーデンからの手紙「麻薬中毒から脱した友人の話」

親愛なる日本の皆様へ

今日は、私の「友人」のことを、この手紙でお話しさせていただきます。

その友人は今年39歳、スウェーデンのベステルオース市に住むジョンと言います。

音楽プロデューサーであり、音響のエンジニアでもあるジョンは、陽気で明るく、誰からも好かれる、すばらしい人です。

 

麻薬づけ」だった20年

 

そんなジョンには、現在の彼からは想像もできないような「過去」がありました。

彼は、20年近くにわたって麻薬漬けの毎日を送ってきました。その中毒のため、全く無気力のまま、自分の人生を浪費してきたという、暗黒の日々があったのです。

ジョンは、幼い頃から音楽が好きでした。実際に才能もあり、ピアノ演奏だけでなく、作曲も得意でした。大人になってからも自分の才能に磨きをかけて、音楽関係のプロの道へ進みます。

そんな彼にとって不幸な出来事は、両親の離婚でした。それは彼の心に大きな衝撃を与え、また、交友関係での不注意もあり、彼は若い頃から麻薬中毒になってしまったのです。

ジョンは、それから20年近くにわたり、麻薬、喫煙、アルコール依存症に苦しむことになります。

 

転機となった出会い

 

彼に最初の転機が訪れたのは2011年でした。

しばらく会っていなかった旧友(つまり、この手紙を書いている私です)が、そのときのジョンの悲惨な状態を耳にして、彼をなんとか救いたいと訪ねてきたのです。

その友人(私)は「自分がいま学んでいる」という修煉方法をジョンに紹介しました。法輪大法(ファルンダーファ)というものです。

法輪大法は、また法輪功(ファルンゴン)とも呼ばれる中国伝統の気功修煉法で、1992年5月より中国で一般に公開されて以来、中国国内はもとより、海外にも急速に伝わりました。

もちろんスウェーデンにも多くの法輪功学習者がおり、私も、そのなかの1人だったのです。

私はジョンに向かって、麻薬を止めるよう説教するのではなく、ただ「ジョン、君にこれを読んでもらいたい」と告げて、法輪功の最も基本となる書籍『轉法輪』のスウェーデン語版を手渡しました。

 

巨大なエネルギーを感じた1冊の「本」

 

ジョンは、両手に捧げたその書籍の表紙を見つめながら、いつしか自分がそこへ吸い込まれるように、強い力で引きつけられていることを感じていました。

「法輪大法の書籍を読んだのは、その時が初めてでした。本のなかにある、真・善・忍という文字が頭に入ってきて、読んでいるうちに、大きなエネルギーが体の中を流れているのを感じたのです」

当時を振り返ってそう語るジョンですが、その時は、まだ完全には読めなかったと言います。

「この本は、自分の過去の正しくない観念を全て覆しました。これは、良い人になることを人に教える本なのです。ですから、私も良い人になりたいと、素直に思いました。しかし、果たしてそれが自分にできることなのか。その時には、十分な自信はなかったのです」

転法輪を読んでジョンは生まれ変わったと言います(明慧ネット)

 

悪事からの脱却に苦しむ

初めて『転法輪』を読んで以来、ジョンは、自分が麻薬中毒から抜けられる希望を見い出し始めていました。実際に、彼は努めて、自分から麻薬を遠ざけようとしました。

しかし、ジョンの体は長年麻薬に依存してきたため、麻薬のほうがなかなか彼から離れたくないようで、しばしば起きる禁断症状がジョンを心身ともに苦しめたのです。

また、私を含めて、彼を支える現地の法輪功学習者との連絡にも、さまざまな障害があり、彼自身も法輪功を続けて学ぶことが難しい状況にありました。そのため、ジョンの麻薬を断ち切ろうとする過程は、非常に困難をともなったのです。

このようにして、彼はさらに7年間「苦しい思い」をしました。

 

ついに精神が限界に

 

3年前の秋。つまり2018年の今頃でしたが、ジョンは疲れ果てていました。

好きだった恋人との別れもあって、彼の心身の疲労は雪だるまのように膨れ上がっていたのです。精神的な動揺からくる不規則な生活は、彼の健康をひどく損ね、仕事も生活もめちゃくちゃになっていました。ある日、ついにジョンの精神は「崩壊」しました。

「俺の人生は、もう終わりだ」

パニックに陥った彼は、心の底から「どうしよう、どうしよう」と何度も叫びました。何とかなる道が開けるよう祈り、求めていたところ、突然、ある強烈な思いが、彼のなかから活火山のマグマのように湧き上がってきたのです。

「私は『転法輪』を読みます。法輪大法を修煉します!」

すると一瞬にして、それまで彼を支配していた不安も、パニックも全て消えてしまったのです。落ち着き、静まった心で、ジョンはこう確信しました。

「暗黒のなかに迷っていた私を、師父(法輪大法の創始者、李洪志先生)が、ずっと見守ってくれていたことが分かりました。暗闇のなかの私に、光をもたらしたのは法輪大法です。大法を修めることこそ、私の唯一の道です。私は師父に心から感謝いたします!」

ジョンは再び『転法輪』を読み始めました。そして彼は、修煉の道に戻ってきたのです。

 

麻薬を完全に断ち切る

学法(法輪大法の書籍を読んで学ぶこと)を再開したジョンは、20年近く彼を苦しめてきた麻薬を、なんと2週間ほどで完全に止めました。中毒からくる禁断症状も、全て断ち切りました。

それは、あまりにもあっけなく、「簡単」と言ってもよいほどの変化です。もちろん、酒も煙草も一切止め、長年悩まされていた花粉症も、知らず知らずのうちに消えていたのです。

「私は、法輪大法の不思議さを目の当たりにしました。今の私は、本当に元気で、楽しく、新しい人生に生まれ変わったのです。法輪大法好(法輪大法はすばらしい)」

ジョン自身が驚いたのはもちろんですが、もっと驚いたのはジョンの周囲の親類や友人でした。「あのジョンが、こんなに生き生きするようになるなんて。一体、何があったの?」

 

「優しい人になる」ことの幸せ

 

こうして法輪大法の修煉者となったジョンは、日常の仕事や生活のなかでも、これまでの自分の良くない行動を変えようと努力しました。

全てにおいて「真・善・忍」の原則を守り、他人に優しく、両親や家族にも思いやりをもって接するようにしたのです。そうした人間になれたことで、家族や社会との関わりが良くなったことは、ジョンにとって大きな喜びでした。

ジョンの劇的な心身の変化は、周囲の、とくに以前の彼をよく知っている人たちを驚かせました。さらに、ジョンが仕事でプロデュースする数々の音楽も、以前とは全く異なり、とても美しく優しい旋律になっていたことを付言しなければいけません。

 

「中共の嘘」に騙されないで

 

ジョンは今、自分自身が「生きているメディア」となって、どこへ行っても「講真相(真相を語る)」ことを実践しています。

講真相とは、法輪大法のすばらしさを伝えるだけでなく、中国共産党が全世界にばらまいた、法輪大法を誹謗する「完全なる嘘」を暴露し、人々に真実を知らせて、狡猾な中共に騙されないよう注意を促すことです。これは大法修煉者の重要な責務なのです。

ジョンは、こう語ります。

「法輪大法は、私が自分の生命に限界を感じて絶望したときに、勇気と力を与え、私を暗黒の谷底から救い上げてくれました。私は、この修煉の道を永遠に歩み続けていきます。しかし、中国大陸では、私と同じ大法を修煉する善良な人たちが、不当に刑務所に入れられ、生きたまま臓器を抜き取られているのです」

その言葉を聞いた友人たちは皆、ジョンに賛同して「そんな中共の非道が、看過されてはならない!」と声を上げるとともに、法輪大法の「真・善・忍」の理念に共感しています。

それは、ジョンが身をもって友人たちに明示した「きわめて理想的な結果」があるからです。

 

この「ご」を大切に

今から10年前に、ジョンに初めて法輪大法の『轉法輪』を紹介したのは、私です。

もちろん、それは私の功績では決してなく、全ては師父の大いなる慈悲とお導きのお陰なのです。

こうして今、私は日本の皆様に、お手紙でお話しすることができました。

これも、きっと何かのご縁であると思うとともに、私がジョンに『轉法輪』を薦めたときと同じ気持ちで、心より喜ばしく思っております。

(翻訳編集  鳥飼聡)

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