10月14日、インドネシアの人気リゾート地バリ島が1年半ぶりに海外旅行客の受け入れを再開したが、旅行者の姿はない。バリ島クタで昨年3月撮影(2021年 ロイター/Johannes P. Christo)

インドネシアのバリ島、海外旅行客受け入れ再開も客の姿見えず

[デンパサール(インドネシア) 14日 ロイター] – インドネシアの人気リゾート地バリ島が14日、1年半ぶりに海外旅行客の受け入れを再開した。しかし、テンパサール バリ(ヌグラライ)国際空港が観光客の到着に向けて準備を整えたにもかかわらず、14日時点で海外からの新たな旅行者はまるでどこにも見当たらない状態だ。

インドネシアは7月にアジア最大の新型コロナ感染流行のピークを迎えたが、それ以降は感染が急減。インドネシア政府は最近、バリ島再開を発表した。

しかし、現地の旅行代理店関係者は発表の「タイミングが突然過ぎた」と話す。「ビザ(査証)や便の準備には時間がかかる」という。

具体的な再開措置は部分的にしか明らかにされず、政府は13日遅くになってようやく、受け入れ可能な国として中国、インド、日本、韓国のほか、幾つかの欧州の国や湾岸地域の国など計19カ国を特定した。

バリ島への到着客にはコロナワクチン接種だけでなく、到着後の5日間の隔離を義務づけている。コロナ感染症になった場合の治療用に最大7万ドルの医療保険に入ることも義務化している。

同島のワヤン・コスター州知事は記者団に「(海外旅行客受け入れについての)規則類は公表されたばかりだ。こうしたことには時間がかかる。出発国も旅行者自身も準備の時間が必要だ」と述べた。一方で、遅くとも今月末までには到着便が来ると期待しているとし、それがチャーター便であれ通常の商業便であれ、バリ島の観光業の回復が始まる合図になるとの見方を示した。

ワヤン・コスター氏は、島のホテルに主に欧州方面から11月の予約が入り始めたとの報告を受けているとも述べた。

バリ島への海外旅行客はコロナ禍前の2019年に620万人だった。

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