写真は、メキシコにあるチチェンイッツァ遺跡で一番有名な、大ピラミッド「エル・カスティージョ」です。(Buuchi / PIXTA)

世界中のピラミッド(39)メキシコ マヤ文明(1)

映画『2012』の公開により、世界中の人々が末日への関心を高めました。そして、マヤの予言とマヤ文化も再び人々の熱い視線を集めたのです。

マヤ文明は紀元前2500年頃に栄え、主に、メキシコ南部、グアテマラ、ブラジル北部、ベリーズ、ホンジュラス、さらには、エルサルバドル西部に分布していました。中でもメキシコは、インディアンがかの有名なオルメカ文化やマヤ文化、そして、アステカ文化を築きました。これらの文化の融合により、メキシコの独特な文明が形成されたのです。

15世紀、スペイン人の侵入がマヤ文明に破滅的な災いをもたらしました。屈服しようとしなかったマヤの人々はスペイン人と100年余り続いたゲリラ戦争を繰り広げましたが、しかし、1697年、最後のマヤの土地もスペイン人の大砲の下で陥落しました。

マヤの人々は天文学や暦法、数学、芸術など多くの分野において、高度の文明や知識を持っており、後に、ヨーロッパ人に「アメリカ大陸のギリシャ」と褒め称えられ、現代の人々も賛嘆しています。

イタリアの探検家のクリストファー・コロンブスがアメリカ大陸を発見し、上陸した時、熱帯雨林から一万基以上ものピラミッドとその周辺の古城、神殿などを発見しました。コロンブスが現地の人々に誰がこれらのピラミッドを建設したのかと尋ねた時、誰も答えられませんでした。

紀元前7世紀から15世紀までの間、そこに住んでいた人々は相次いでいくつもの大小さまざまなピラミッドを建設しました。それから、考古学者の探索により、大量の超古代文明の遺跡が発掘されました。長期的な考察により、一部のものは明らかになりましたが、未だ謎のままのものも少なくはありません。

約35万平方キロメートルある中部アメリカの熱帯雨林には、いくつものピラミッドが分布しており、アメリカ大陸の古代文明の宝庫と言っても過言ではありません。メキシコ国内だけでも一万基近いピラミッドが存在しています。

エジプトのピラミッドと違って、ユカタン半島(Peninsula of Yucatan)にそびえ立っているピラミッドは、国王の墓でありながらも、祭壇でもあります。

マヤのピラミッドにおける天文学の算術はエジプトよりも正確なものです。例えば、ピラミッドの設計者は、シリウスの光線を南の壁の通気口から正確に王の遺体の頭部に当たるよう設計しており、また、北極星の光線は北の壁の通気口を通って、墓室を照らしています。

(つづく)

――正見ネットより転載

(作者・意文/翻訳編集・天野秀)

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