2月27日、永世中立国スイスのカシス大統領は、欧州連合(EU)と歩調を合わせて対ロシア制裁を発動し、国内にあるロシア資産を凍結する「可能性が非常に高い」と述べた。写真は24日、ベルンで撮影(2022年 ロイター/Arnd Wiegmann)

永世中立国スイス、ロシア資産凍結する公算大=大統領

[ジュネーブ 27日 ロイター] – 永世中立国スイスのカシス大統領は27日、欧州連合(EU)と歩調を合わせて対ロシア制裁を発動し、国内にあるロシア資産を凍結する「可能性が非常に高い」と述べた。

公共放送RTSでEUの先例に倣ってロシア資産を凍結するか問われ「政府が明日、そのように決定する可能性が非常に高い」と応じた。

同時に、スイスは中立性を保つ必要があり、ウクライナとロシアがベラルーシ国境で開く協議で停戦合意などがまとまらずに決裂した場合は、仲介する用意があると表明した。中立の立場は「率直に物を言う妨げにはならない」とした。

首都ベルンでは26日、約2万人がウクライナ支持のデモ行進を行った。デモ行進としては数十年ぶりの規模で、一部参加者からは政府の慎重な対応にブーイングが起こった。

カシス大統領は27日、ウクライナ難民を「移行期間中」は受け入れる用意があると表明。できる限り短期間であることを願うと言い添えた。

スイス国立銀行(中央銀行)のデータによると、国内のロシア関連資産は2020年に104億スイスフラン(112億4000万ドル)に上った。

関連記事
オースティン米国防長官はウクライナのウメロフ国防相と電話会談を行い、米国のウクライナに対する揺るぎない支援を再表明した。米国防総省が23日に明らかにした。
ウクライナ政府は22日、200億ドルの外貨建て国債の再編について、民間債権者グループと基本合意に達したと発表した。
米共和党の大統領候補に指名されたトランプ前大統領は19日、ウクライナのゼレンスキー大統領と同日に「非常に良い」電話会談を行ったと、自らの交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」への投稿で明らかにした。
ウクライナのゼレンスキー大統領は19日、英国のスターマー首相の招待で同国の閣議に出席した。外国の首脳が英国の閣議に出席するのは異例。
ドイツが来年、ウクライナへの軍事援助を半減させることが分かった。