「朝食抜き」の人は、糖尿病リスクが40%高くなると言われています。(Shutterstock)
「朝食抜き」の人は、糖尿病リスクが40%高くなると言われています。(Shutterstock)

漢方医からの警告「朝食抜きはいけません!」糖尿病リスクが4割アップ

日本の皆様、こんにちは。

私は香港の漢方医師、何顕亮です。

漢方医学では、五臓六腑がその機能を最大限に発揮できるよう、気を養うための時間帯がそれぞれ定められています。

例えば、午前7時から9時は辰(たつ)の刻で、胃の経絡が中心となる時間です。

したがって、この時間にきちんと朝食をとることが体にとって最も好ましく、1日を元気に、快適に過ごすことができます。これは、人間の体がもともとそのようになっている、つまり一種の「体内時計」があるということなのです。

ところが、現代の私たちの生活はどうでしょう。

心ならずも、その「体内時計」に反する生活を送ってはいないでしょうか?

確かに仕事が非常に忙しく、終電ちかくまで残業し、帰宅してからも深夜までデスクワークを続けなければならない人もいるでしょう。

そうした個別の事情はやむをえないとしても、そのために生活のリズムが乱れ、「朝食抜き」などで不健康を招いているとすれば、それが大事に至らぬうちに何とか改善したいものです。

研究によると、長期にわたって朝食を食べない人は、毎日きちんと朝食を食べる人より糖尿病にかかる確率が40%高くなると言います。

漢方医師である私から申しますと、朝は体の細胞が栄養分を必要とする時間なので、満腹になるほど食べる必要はありませんが、毎日きちんと朝食をとることは不可欠です。

ある栄養士は「朝食は金。昼食は銀。夕食は銅」と言います。その意味は「朝食はきちんと食べる。昼食はしっかり食べる。夕食は少なめにする」だそうで、私もこれに同意します。

それを考えると、朝食のとり方はまさに検討に値することではないでしょうか。

繰り返しますが、朝食は「体内時計」に従って午前7~9時に済ませます。ただし、朝はまだ消化系が動き始めたばかりですので、お腹いっぱいにはならないようにしてください。

その代わり昼食は、人が最も活動する時間帯ですので、度を越さない程度で十分な量を食べてもかまいません。夕食は少なめ。夜食は、とらないようにします。

(文・何顕亮/翻訳編集・鳥飼聡)

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