3月8日、エネルギー大手シェルはロシア産原油の購入を停止したと明らかにした。天然ガスなどのロシアの資源事業を段階的に打ち切り、ロシア事業から完全に撤退する。写真は3月1日撮影(2022年 ロイター//Dado Ruvic)
3月8日、エネルギー大手シェルはロシア産原油の購入を停止したと明らかにした。天然ガスなどのロシアの資源事業を段階的に打ち切り、ロシア事業から完全に撤退する。写真は3月1日撮影(2022年 ロイター//Dado Ruvic)

シェル、ロシア産原油の購入停止 完全撤退表明

[8日 ロイター] – エネルギー大手シェルは8日、ロシア産原油の購入を停止したと明らかにした。天然ガスなどのロシアの資源事業を段階的に打ち切り、ロシア事業から完全に撤退する。

シェルは2月28日、主要な液化天然ガスプラントを含むロシアの全事業から撤退すると発表。声明で、サハリン沖の石油・天然ガス開発プロジェクト「サハリン2」からも手を引くと表明した。

ただ、シェルは発表後もロシア産原油を購入したことを謝罪。ファンブールデン最高経営責任者(CEO)は「先週、ロシア産原油を購入したのは正しいことではなかったと痛感しており、謝罪する」と述べた。

シェルは、ロシア産原油を排除するために「可能な限り速やかに」供給網を変更すると同時に、ロシア国内の航空燃料事業なども停止すると表明。ただ、供給網の変更は時間がかかるとしたほか、一部の製油所の精製量が低下する可能性があるとした。

このほか、ロシア産天然ガスをドイツに運ぶパイプライン「ノルドストリーム2」への関与も停止する。シェルは同パイプラインに対し、コンソーシアムの一員として融資を行っていた。

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