英・欧州連合(EU)の対ロシア制裁対象となっているロシア新興財閥(オリガルヒ)のロマン・アブラモビッチ氏(写真)が15日早く、プライベートジェットでモスクワ入りした。3月14日、イスラエルの国際空港で撮影(2022年 ロイター)
英・欧州連合(EU)の対ロシア制裁対象となっているロシア新興財閥(オリガルヒ)のロマン・アブラモビッチ氏(写真)が15日早く、プライベートジェットでモスクワ入りした。3月14日、イスラエルの国際空港で撮影(2022年 ロイター)

新興財閥のアブラモビッチ氏がモスクワ入り、ウクライナ停戦模索か

[イスタンブール/マドリード/ブリュッセル 15日 ロイター] – 英・欧州連合(EU)の対ロシア制裁対象となっているロシア新興財閥(オリガルヒ)のロマン・アブラモビッチ氏が15日早く、プライベートジェットでモスクワ入りした。関係筋は、プーチン大統領との面会が目的でないと述べた。

運航データによると、アブラモビッチ氏のプライベートジェットはトルコのイスタンブールからモスクワへと飛んだ。イスタンブール・モスクワ間の飛行は過去3日で2回目。イスラエルとポルトガルの市民権を持つ同氏は14日にイスラエル・テルアビブ空港のVIPラウンジにいるところを目撃されており、そこからイスタンブールに向かったとされる。

ドイツ紙ビルトの報道によれば、アブラモビッチ氏は10日にモスクワで、プーチン大統領との会談を控えたシュレーダー元独首相と会談した。

関係筋はロイターに、アブラモビッチ氏とシュレーダー氏が会談したことを確認し、アブラモビッチ氏がウクライナでの戦闘停止の方策を模索していると述べた。

欧州連合(EU)は、対ロ制裁を強化する中、プーチン大統領に近い新興財閥が所有する別荘や豪華ヨットなどの資産の差し押さえに動いている。

スペイン当局は、14日に国営コングロマリット、ロステックの経営トップ、チェメゾフ氏のヨットを、15日には軍需企業ロソボロネクスポルトのトップのヨットを差し押さえた。

関連記事
トランプ氏が関心を寄せるグリーンランドが世界の注目を集めている。トランプ氏の発言やトランプ・ジュニア氏の視察により、欧州の同盟国は不安を感じている
台湾では海底ケーブルが損傷を受けるケースが増えていた。先日、中国の貨物船がアンカーでケーブルを破壊していたという指摘がされ、中共の関与の可能性が浮上している
中共のハッカーが侵入したアメリカの通信ネットワークが以前より深刻で被害を受けた企業も多い事が判明。
カナダのジャスティン・トルドー首相が自由党党首を辞任すると発表し、新党首が選出されるまで首相職を継続する意向を示した。後任党首を巡る動向に注目が集まる。有力候補が次々と取り沙汰される中、自由党の行方が今後のカナダの政局に大きな影響を及ぼす。
中国共産党(中共)のハッカーが数年にわたりフィリピン政府を標的にしたサイバー攻撃を行い、軍事データを盗み出していたことが判明。特に南シナ海の領土問題に関連する文書が含まれていたとされる。