「花火革命」で若者の怒りがついに爆発【現代中国キーワード】
【煙花革命】
中国語の「煙花(イェンホア)」を日本語に翻訳するなら「花火」になる。ただし、どうも日本の花火とは基本的な概念が異なるようである。
日本であれば、花火は夏の風物詩といってよい。中国では、季節に関係なく祝い事に花火を使う。中国人によると、音を出す「爆竹」も花火と同類のものであるらしい。年越しの際に爆竹を盛大に鳴らすのは、邪気を祓って新年を迎えるためだと言う。
さて、今年の初めは、この年中行事が異様なかたちで爆発した。
1月2日の夜、中国河南省の周口市で、広場に集まった若者たちが爆竹や花火を鳴らして新年を祝おうとした。ゼロコロナ規制のため3年ぶりの花火である。ところが、パンデミックの最中でもあることから、若者たちを解散させるため警官が出動した。
警官が若者のうち6人を拘束すると、そこへ若者の大群衆が押し寄せた。「放人、放人!」と叫び、警官のパトカーを取り囲む。彼らは「捕らえた6人を釈放しろ」という。
ついに彼らは暴徒となってパトカーをひっくり返した。たまらず逃げ出す警官。花火を打ち上げ、爆竹を鳴らしながら、車のハコ乗りで「勝利」を誇示する若者の映像が拡散すると、同様の事件が他の都市でも起きた。
もちろん暴力は許されない。ただし、これを「煙花革命」あるいは「河南起義」と呼んで称賛する風潮が今の中国にはある。起義とは、大義のため武装蜂起することを指す。
中国の若者が今後、噴火口のマグマとなる可能性は高い。
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