2月16日、韓国政府は2022年版の国防白書を公表し、6年ぶりに北朝鮮を「敵」と表現したほか、同国の兵器級プルトニウム保有量増を報告した。写真は北朝鮮・平壌にある金日成広場で行われた北朝鮮軍創設75周年記念の軍事パレードで展示されたミサイル。北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)提供(2023年 ロイター)

韓国国防白書、6年ぶりに「北朝鮮は敵」復活 日本と「価値共有」

[ソウル 16日 ロイター] – 韓国政府は16日に2022年版の国防白書を公表し、6年ぶりに北朝鮮を「敵」と表現したほか、同国の兵器級プルトニウム保有量増を報告した。

白書は2年に1度に出しており、16年版に続いて北朝鮮の政権と軍を「われわれの敵」と表現。同国による進行中の兵器開発、サイバー・軍事的挑発、そして同国がこのところ韓国を「敵」と表現していることに触れ、復活させた。

北朝鮮の兵器級プルトニウム保有量推計値については、前回の50キログラムから約70キログラムに引き上げた。

また、北朝鮮は「相当量の高濃縮ウラン」および原子爆弾を小型化する「相当な水準の能力」も確保していると指摘。この表現は18年以降変わっていない。

その上で、北朝鮮の実験場で以前破壊されたトンネルが昨年復旧されたことに言及し、「追加核実験の可能性が高まっているため、わが軍は監視を強化している」とした。

このほか、日本については、歴史や貿易紛争で緊張した関係を修復しようと取り組む中、16年以来初めて「価値を共有する近い隣国」と表現した。

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