2月24日、英国はロシアによるウクライナ侵攻から1年を迎えた、対ロ追加制裁を発表した。写真は英国とロシアの旗のイメージ。2022年2月撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic)
2月24日、英国はロシアによるウクライナ侵攻から1年を迎えた、対ロ追加制裁を発表した。写真は英国とロシアの旗のイメージ。2022年2月撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic)

英、ロシアに追加制裁 戦場で使用の全品目を輸出禁止に

[ロンドン 24日 ロイター] – 英国はロシアによるウクライナ侵攻から1年を迎えた24日、対ロ追加制裁を発表した。ロシアが戦場で使用した全品目の輸出を禁止するほか、鉄鋼製品などの輸入も停止する。

英国は、この1年間にロシアの当局者や企業に対し、資産凍結などの制裁を科してきた。今回新たに対象になったのは92の個人・団体で、ロシア産天然ガスをドイツに運ぶパイプライン「ノルドストリーム2」の事業会社トップ、マティアス・ワーニヒ氏らプーチン大統領に近い人物が含まれた。

クレバリー外相は声明で「プーチンの主要産業を運営するエリートに制裁を科し、ロシアが戦場で使用したあらゆる品目の輸出を禁止することにコミットする」と述べた。

ロシアの国営原子力企業・ロスアトムや防衛関連企業、銀行の幹部なども制裁対象に追加された。

第3国で加工された鉄鋼製品など140品目の輸入も禁止する。

バデノック民間企業・貿易相は「貿易制裁は機能している。ロシアから英国へのモノの輸入は侵攻前から99%減少し、ロシアへの輸出は80%近く減少した」と述べた。

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