米国は軍の無人偵察機が14日に黒海上空でロシアの戦闘機と衝突し墜落した際の映像(写真)を公開した(2023年 ロイター/U.S. European Command/The Pentagon/Handout via REUTERS)
米国は軍の無人偵察機が14日に黒海上空でロシアの戦闘機と衝突し墜落した際の映像(写真)を公開した(2023年 ロイター/U.S. European Command/The Pentagon/Handout via REUTERS)

米、無人機衝突の映像公開 ロシアの「うそ」暴くと政権高官

[ワシントン 16日 ロイター] – 米国は16日、軍の無人偵察機が14日に黒海上空でロシアの戦闘機と衝突し墜落した際の映像を公開した。

映像では、ロシアのスホイ27戦闘機が米軍の無人偵察機MQ9リーパーに至近距離に迫り、リーパーの近くに燃料を浴びせている。戦闘機が再度接近した後、リーパーからの画像は途絶えた。

リーパーのプロペラが破損している様子も映っており、米国防総省は、衝突によるもので、これが原因でリーパーは墜落したと説明した。

ロシアは米無人偵察機との接触を否定しているものの、米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は、公開された映像が「ロシアのうそを完全に打ち砕いた」とし、ロシアの戦闘機が「米ドローンに衝突したことは、この映像を見れば明白だ」と述べた。

米政府当局者によると、無人機が墜落した近辺でロシアの船が目撃されたものの、現時点で残骸を回収した様子はないという。

国防総省の報道官は、ロシアが残骸を回収している「兆候」があるとしつつも、水深の深さやドローンに搭載された機密資料の盗難を防ぐ機能を踏まえ、「価値あるものを回収できる公算は極めて小さい」という認識を示した。

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