トルコのエルドアン大統領は17日、議会がフィンランドの北大西洋条約機構(NATO)加盟批准手続きを開始すると言明した。フィンランドと共にNATO加盟を目指すスウェーデンについては、テロ関連問題で措置を講じるかどうか加盟批准の鍵を握るという認識を示した。写真は3月17日、トルコのアンカラでフィンランドのニーニスト大統領と会談するトルコのエルドアン大統領(2023年 ロイター/Presidential Press Office/Handout via REUTERS)

トルコ、フィンランドのNATO加盟批准手続き開始へ=大統領

[アンカラ/ワシントン/ストックホルム 17日 ロイター] – トルコのエルドアン大統領は17日、議会がフィンランドの北大西洋条約機構(NATO)加盟批准手続きを開始すると言明した。フィンランドと共にNATO加盟を目指すスウェーデンについては、テロ関連問題で措置を講じるかどうか加盟批准の鍵を握るという認識を示した。

エルドアン大統領は同日、アンカラでフィンランドのニーニスト大統領と会談し、NATO加盟申請を巡り協議した。会談後の共同記者会見で、フィンランドがテロ対策強化や防衛関連輸出の自由化で具体的な措置を講じたと評価し、5月14日の大統領選・議会選前に批准したいという考えを示した。

ニーニスト大統領は、トルコの決定がロシアと国境を接するフィンランドにとって「非常に重要」として歓迎した。

米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)もトルコによるフィンランドのNATO加盟批准手続き開始を歓迎。同時に「スウェーデンとフィンランドはともにNATOの価値観を共有する強力かつ有能なパートナー国であり、NATOを強化し、欧州の安全保障に貢献することになる。米国は両国が可能な限り早期にNATOに加盟すべきと考えている」とし、スウェーデンの加盟も速やかに批准するよう促した。

スウェーデンのビルストロム外相は、スウェーデンのNATO加盟を引き続き確信していると指摘。記者団に対し「問題はスウェーデンが加盟するかどうかではなく、いつ加盟するかだ」と語った。

ハンガリー議会も、27日にフィンランドのNATO加盟批准を巡る採決を実施し、オルバン首相率いる右派与党「フィデス・ハンガリー市民連盟」は「全会一致」で支持する見通しと、同党の議員グループのトップが17日明らかにした。

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