今後30年間に対策を講じなければ、世界の全ての国で糖尿病有病率が増加するとの論文を、米ワシントン大学の研究所などの研究者から成るグループが発表した。資料写真、インスリン注射薬、2019年1月撮影(2023年 ロイター/Carlo Allegri)

50年までに世界で糖尿病が急増、医療に困難も=論文

[ロンドン 22日 ロイター] – 今後30年間に対策を講じなければ、世界の全ての国で糖尿病有病率が増加するとの論文を、米ワシントン大学の研究所などの研究者から成るグループが発表した。

これによると、現在の発症者は世界で5億2900万人。2050年までに2倍を超える13億人前後に増加する見込みという。大半が肥満と関連のある2型で、概ね予防が可能と研究者グループは論文で述べている。

世界の発症増加・拡大状況には地域や国ごとに差があり、たとえば50年までの有病率は、北アフリカと中東で16.8%、中南米・カリブ地域では11.3%だが、世界全体では9.8%(現在は6.1%)になると推定されている。

論文作成を率いたライアン・オン氏は、「糖尿病の急増は警戒すべきだけでなく、世界各国の医療システムに困難をもたらす」と指摘。心臓の疾患や発作など、ほかの心臓病にも関係してくると述べた。

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