クリテンブリンク米国務次官補(東アジア・太平洋担当)は28日、中国が他の国と数々の領有権争いを繰り広げている南シナ海の問題を巡り、米国とインドのパートナーシップが強化されるとの見通しを示した。22日撮影(2023年 ロイター/Kevin Lamarque/File Photo)
クリテンブリンク米国務次官補(東アジア・太平洋担当)は28日、中国が他の国と数々の領有権争いを繰り広げている南シナ海の問題を巡り、米国とインドのパートナーシップが強化されるとの見通しを示した。22日撮影(2023年 ロイター/Kevin Lamarque/File Photo)

米、インドとの連携強化を期待 南シナ海問題巡り=国務次官補

[ワシントン 28日 ロイター] – クリテンブリンク米国務次官補(東アジア・太平洋担当)は28日、中国が他の国と数々の領有権争いを繰り広げている南シナ海の問題を巡り、米国とインドのパートナーシップが強化されるとの見通しを示した。

クリテンブリンク氏はワシントンの戦略国際問題研究所(CSIS)で、領有権争いが見られる海域で中国の「威圧」が高まっていると指摘。インドが南シナ海で一段と大きな役割を果たし、米国との協力関係が深まるかとの質問に対し「その通りだ」と答え、日米豪印4カ国による連携の枠組み「クアッド」の協力関係が深まるとの見方を示した。

その上で、世界の平和と安定というビジョンを共有する同盟国やパートナーの能力を高めることが米国の焦点になっているとし、「こうしたビジョンを共有するいかなる国との協力も歓迎する。インドもこれに含まれる」と指摘。中国を念頭に「大国が小国をいじめるべきではない」と述べた。

また、ベトナムの排他的経済水域内で中国船が先月行った「危険な行動」について言及。「中国の挑発的な行動で、企業のリスクが増大し、競争が事実上阻害される」と語った。

在ワシントンの中国大使館の報道官は、南シナ海における中国政府の立場には確固たる歴史的かつ法的根拠がある一方、米国は紛争の当事者ではなく、この地域で軍事作戦を行うべきではないと強調。「米国が実際に南シナ海の安定を気にかけ、事故を避けたいというのであれば、中国に対する偵察活動を止める必要がある」という見解を示した。

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