加熱式たばこ増税へ、実施時期は明記せず=防衛財源で関係筋
[東京 13日 ロイター] – 政府・与党は防衛増税の財源の一つであるたばこ税に関し、紙巻たばこより低い税率が適用されている加熱式たばこを増税する方針を固めた。月内に決定する与党税制大綱に盛り込む。増税の実施時期は明記しない。複数の与党関係者が明らかにした。
たばこ税は現在1箱あたり紙巻304.88円に対し加熱式たばこは252.67円と約50円の差がある。政府と自民党は24年度の与党税制改正大綱に「たばこ税は加熱式と紙巻きの負担の差を解消する」との内容を盛り込む。
加熱式たばこの税率をめぐっては、自民党内には、健康リスク低減のため、紙巻より低い税率を維持すべきとの意見もあるが、厚生労働省は加熱式の方が健康リスクが低い証拠はないとしている。
自民党の宮沢洋一税制調査会会長は12日、防衛増税の時期について今月中の決定を見送ることで岸田文雄首相と話したと明らかにすると同時に、増税検討項目の一つであるたばこ税の取り扱いについては、今月中に方向性を決めたいと記者団に話した。
43兆円の防衛費財源としての防衛増税はたばこ、法人、所得の3税を対象とし、政府は27年度時点で1兆円強を確保したい考えだ。宮沢税制調査会長は12日、記者団に「今年は決定しないことにした」と説明している。
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