米国の台湾支持、大統領選の結果に左右されず 下院議員団が表明
Ben Blanchard
[台北 22日 ロイター] – 米下院で中国問題を扱う特別委員会のマイク・ギャラガー委員長は22日、訪問先の台湾で、11月の米大統領選で誰が勝利しても台湾に対する米国の支持は変わらないと述べた。
台北で記者会見し「誰がホワイトハウスの主となっても台湾への支持は続くと確信している。台湾に対する支持はますます高まり、非常に強くなっている」と語った。
「国内で激しい政治の季節を迎えても、米国が台湾と共にあることを台湾の人々は信じていい」と続けた。
ギャラガー氏と議員4人による訪問団は総統府で蔡英文総統と面会し、台湾への超党派の支持を示すために訪問したと述べた。
「米国と台湾とのパートナーシップを超党派で支持していることを表明することが訪問の目的だ。蔡総統のリーダーシップによりわれわれの関係はより強固で揺るぎないものとなった」と語った。
また「自由は権威主義の攻撃を受けている。われわれがこの自由という贈り物を次世代に引き継ぐには、これまで以上に警戒する必要がある」と述べ、蔡総統を「自由世界のリーダー」と表現した。
これに対し総統は、台湾の防衛力強化に対する米政府と議会の変わらぬ支援に感謝しており、今年はさらに交流が深まることを期待すると述べた。
訪問団は5月に就任予定の頼清徳次期総統とも会談した。頼氏は、中国からの圧力に対し引き続き防衛力強化に努めると表明した。
これに対しギャラガー氏は、米国は新総統の下で台湾との関係を深める意向で、中国による台湾侵攻の試みは失敗すると述べた。
記者団に米国は台湾に武器を確実に届ける必要があり、供給が滞っているのは依然として大きな問題と指摘した。
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