米国人の半数、電気自動車に懐疑的 共和党支持層は「購入検討なし」8割=調査
米国の調査会社YouGovが成人1594人を対象に実施した最新の世論調査によると、電気自動車(EV)を所有しておらず、今後も購入を検討しないと回答した米国人が過半数に上ることが明らかになった。また、EVがガソリン車よりも効率的で環境に優しいと考える人は多くないことも分かった。
調査の結果、EVを所有したことがある米国人はわずか4%で、ハイブリッド車の8%、ガソリン車の83%を大きく下回った。人為的な気候変動を信じる人の中でさえ、EVを購入済み、あるいは購入を検討すると答えたのは58%にとどまった。
年齢別に見ると、若年層ほどEVの購入に前向きな傾向が見られた。30歳未満の53%が購入を検討すると回答したのに対し、65歳以上では24%だった。
党派別では、民主党支持者の58%がEVを所有していないが購入を検討すると答えたのに対し、共和党支持者では14%にとどまった。共和党支持者の83%は、EVを所有したことがなく、今後も購入を検討しないと回答した。
また、共和党支持者の多くは、EVの環境面や効率面での優位性にも疑問を呈している。EVの方が環境に優しいと考える民主党支持者が70%だったのに対し、共和党支持者ではガソリン車の方が環境に優しいと考える人が36%と最も多かった。効率面でも同様の傾向が見られた。
一方、ガソリン車の方がメンテナンスコストが安く、信頼性も高いと考える人は、民主・共和両党の支持者ともに多かった。
自動車メーカーに低炭素車の生産を義務付ける環境保護庁(EPA)の新排出ガス基準については、米国人の意見が二分された。44%が強く支持、ないし幾分支持すると回答した一方、41%は反対の立場を示した。
EPAの新基準は、民主党支持者や若年層、大卒者に支持される傾向が見られたが、共和党支持者や高齢者層、非大卒者からの支持は低かった。