自衛隊ヘリ捜索に最新深海調査システム『ディープ・トウ』が投入—墜落事故の海底調査進展
防衛省は、4月に発生した自衛隊ヘリコプターの墜落事故について、最新の捜索技術『ディープ・トウ』を導入し、詳細な海底調査を進めることを発表する。
木原防衛大臣は記者会見で、この高性能な深海調査システムが事故原因解明と行方不明者捜索に新たな光を投げかけることを期待している。
木原防衛大臣は6月14日の記者会見で、4月20日に発生した海上自衛隊のヘリコプター墜落事故の捜索活動に関する最新情報を発表した。
事故発生から2か月近くが経過し、事故現場周辺海域での捜索が続けられているが、これまでのところ機体や行方不明者の発見には至っていない。
そのため、新たな手段として海洋観測艦「しょうなん」が既に海底の捜索に投入されていたが、十分な手掛かりを得るには至らず、新たな展開が期待されている。
この状況を打開すべく、文部科学省が所管する国立研究開発法人、海洋研究開発機構(JAMSTEC)が保有する深海えい航調査システム「ディープ・トウ」が7月上旬からの捜索に向けて現在調整中だという。
「ディープ・トウ」は、水深6千mまでの調査が可能で、その高い性能により、より詳細な海底調査を行うことができると期待されている。
木原大臣は、「ディープ・トウ」の投入により、これまでの捜索で手に入れたデータを基に、より深い水域での精密な調査が可能となり、事故原因の解明や行方不明者の捜索に新たな進展が期待されると述べた。
防衛省は全力で支援し、可能な限りの手段を尽くすと述べている。
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