2024年5月30日の写真では、アメリカの前大統領であり、次期共和党の大統領候補と見られるトランプが、ニューヨークの裁判で有罪判決を受けた後、トランプタワーに戻る際に支持者たちにガッツポーズをしている (Photo by TIMOTHY A. CLARY/AFP via Getty Images)

トランプ氏の機密文書持ち出し裁判 連邦地裁が起訴を棄却

フロリダ州の連邦裁判所は7月15日、ドナルド・トランプ前大統領が機密文書を不正に保有していたという訴えを取り下げる判決を下した。この裁定は、トランプ氏にとって重要な訴訟勝利と見なされている。

13日の暗殺未遂事件を免れた直後のトランプ氏は、15日に好意的な判決を迎えた。フロリダ州の連邦地方裁判所のエイリーン・キャノン判事は、トランプ氏に対する機密文書の訴えを棄却し、ジャック・スミス特別検察官の任命が米国憲法に反しているとの見解を示し、スミス氏には訴訟を起こす資格がないと述べた。

2022年11月にメリック・ガーランド司法長官は、国会議事堂と機密文書の不正保持というトランプ氏に関わる2つの犯罪捜査を監督する特別検察官としてジャック・スミス氏を任命した。

機密文書の問題で、トランプ前大統領は2021年に退任した際、国の安全に関連する文書を自分のマールアラーゴに故意に保管し、政府の回収を妨害したとの告発を受けた。しかし、トランプ氏の法律顧問チームは、スミス氏の調査の法的な正当性に疑問を呈し、スミス氏のオフィスが議会によって設立されておらず、特別検察官が上院の承認を受けていないことから、その権限について問題提起した。

裁判所の決定では、キャノン判事がトランプ氏側の主張を支持し、スミス氏の任命が議会の権限を超えており、三権分立の原則に違反していると述べた。その一方で、スミス氏のチームがこの決定を不服として控訴を考えているという見方がある。

共和党全国大会に参加するためミルウォーキーに滞在していたトランプ氏は、その日の裁定を歓迎し、自分に対するすべての告発は取り下げられるべきだとコメントを発表した。

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