参考写真 (Photo by Sean Gallup/Getty Images)

中共サイバー攻撃がアメリカ大統領選をターゲットに

サイバーセキュリティ会社CyberCXの報告書によると、5~8千の偽アカウントで構成されたAI運営のネットワークが、ソーシャルメディアプラットフォームX上で中国共産党(中共)による偽の宣伝活動を行っている。アメリカ大統領選挙の時期が近づくにつれ、その活動はより活発になっている。

研究者たちはこの偽情報ネットワークを「The Green Cicada Network」と名づけ、主にアメリカの政治的な亀裂に焦点を当て、迫り来る大統領選挙への介入の可能性を指摘している。

このネットワークはオーストラリア、イギリス、西ヨーロッパ、インド、日本など、民主主義国家での政治的な熱い話題にも関わっており、これらの国々で内部分裂を深め、影響を与えている。

CyberCXの戦略責任者アラステア・マックギボン氏によると、これまでに明らかになった中で、最大規模の偽アカウント集団だという。中共が関与する情報戦としては、活動の重要部分に生成型AIを使用した初めての事例である可能性が高い。

サイバーセキュリティ企業CyberCXの広報担当者は、偽造したアカウントで西洋の民主主義的な議論に潜り込み、どの立場も支持せずに双方の間に距離を生じさせている。これは、分断と極端な意見の増長を狙っていると指摘する。

研究者たちは、この偽アカウントで構成した「The Green Cicada Network」が、北京清華大学と、その傘下の人工知能企業「智譜AI」で共に運営していることを明らかにした。

関連記事
ドイツ海軍艦艇が22年ぶりに台湾海峡を通過。中国は反対を表明するも、ドイツは国際海域での自由航行の重要性を強調。西側諸国はインド太平洋地域での軍事的存在を強化し、平和維持を目指す。
アメリカ連邦議会下院は9月9日、複数の反共産主義法案を全会一致で可決した。法案には中国のドローン製造会社DJI […]
日本製鉄によるUSスチールの買収は、米国大統領選にも影響を与える重要な争点となっている。雇用維持や経営改善を提案する一方、米国内ではナショナリズムや歴史的背景から反対意見が強まる。米政府がこの買収を阻止する場合、どのような影響を及ぼすか
9月10日、アメリカのホワイトハウスは、孔子学院や中国の関連団体に対する新しい制限法案を支持する声明を発表した […]
米国下院は台湾紛争抑止法を可決した。その内容は中共高官を怖れ慄かせるものだった