大手証券会社の南方証券は倒産、中国証券システムが破綻の危機に直面

2005/05/05
更新: 2005/05/05

【大紀元4月30日】かつて中国証券界に君臨した南方証券は4月29日に証券監督管理委員会から営業停止を命じられ、実情的に倒産することになった。これを受け、上海の株式指数は1135.7ポイントまで下げ6年ぶりの最安値記録を更新した。専門関係者によると2003年の初め頃、中国証券界全体的にほぼすべての資本金を使い切り、全面的破綻の道を走り始めたと指摘した。

投資家の巨額資金を流用する
1年前、南方証券は業績悪化が表面化したため、証券監督管理委員会管理にされた頃、南方証券の債務は100億元以上あると噂されているが、管理関係者は「200億元の債務が出てもおかしくない」と話した。巨大な投資家資金を流用したため、個人投資家の現金引き出しに備え、管理された際、中国人民銀行から83.35億元の特別融資を注入した。個人以外の債務を入れると少なくとも83億元以上があると考えられる。

中国の経済専門誌《経済》は南方証券の問題は単純な証券監督管理委員会に言われた「管理の乱れ」だけではなく、裏での不正融資、不動産への不当な投資などが巨大の債務の原因と発表した。

内情を知っている関係者は南方証券が少なくとも50億元以上の資金を不動産関連事業に投資した。しかし、不動産バブルの崩壊によって南方証券にとって以上の投資は厄介なものになり、8割位の投資額は水泡に帰したと指摘した。南方証券の元総裁●(門がまえの中に敢)治東氏は当時の資本金が10億元まで激減し、殆どの投資資金は株投資家の資金を流用したと認めた。

十年間の輝き、一瞬で崩壊
南方証券は1992年12月国有の4大銀行、交通銀行及び中国人民保険機構のサポートで創立された。大物株主が大手銀行であるため、大規模な資金に頼り、誕生してから王者として業界に君臨していた。2000年各業務指標が業界一、ブローカーの業務は業界3位、総資産は268.20億元、その年の利益は11.69億元といわれ、2001年までは証券市場を左右する勢いを持っていた。

こうした特殊な背景があって、南方証券は問題が発生してから、証券監督管理委員会(CSRC)および金融機関は大株主からの増資を行ったり、クレディ・スイス・ファースト・ボストン(csfb)との株権の協力をしたりして諦めずに救済し続いてきたが、結局破綻してしまった。

次は誰の番
南方証券は決して最初に破綻した証券会社ではなく、近年すでに大鵬証券、漢唐証券、鞍山証券、佳木斯証券、大連証券、雲南証券及び海南華銀、北京華陽貸借、山西華康信託などの金融機関が相次ぎ倒産した。南方証券の破綻をきっかけに他にも幾つかの証券会社がいつ倒産してもおかしくないとも言われている。中国金融システムの全体的な脆弱性が露呈してきた。

株価の底が見えない、投資家の不満が爆発
去年の5月から株価指数は下がりっぱなし、南方証券が倒産を公表する前日、株価指数は6年ぶりに最低記録を更新し1135.7ポイントまで下がった。南方証券倒産の翌日、大陸の財経関係のネット掲示板に不満の声が一斉に爆発した。「恥知らずの証券監督管理委員会(CSRC)は腐敗した証券市場を更に汚している」、「証券市場は政府が胴元であるヤクザのギャンブル場」などの不満ばかりだ。

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