【大紀元日本5月12日】台湾の陳水扁大統領は、テレビ局の取材を受けた際、「共産党と連合し、台湾独立を制圧しようという国民党連戦主席の訪中する際の言い方は、大きな不手際だ」と指摘した。
陳大統領は、次のように語った。「大陸へ行くと、向こうの人に拍手させるのが非常に簡単だ。これは向こうの聞きたいことを言ったばかりであれば、即ち、いわゆる大中国民族主義を主張してみれば、向こうが拍手するのがもちろんのことだ。「中国ブーム」と言った人がいるが、どうしてこの「中国ブーム」を生かして、「台湾ブーム」を引き起こさないのでしょうか」。
また、陳大統領は、次のようなことを指摘した。「もしも、連戦主席は本当の台湾国家主権の立場に立って、そして台湾の二千三百万人の国民の立場に立てば、彼はあいまいなわざとらしいポーズをとる必要がない。はっきりと表せばいいのに、向こうに当てさせる必要がないではないか。もしも、彼の心が中華民国に向いているのに、中華人民共和国に向いていると誤解されれば、それも人を騙すことで、人を誤って導くことだ」。
さらに、陳大統領は次のようなことを指摘した。「台湾ではただ報道の自由ではなく、また信教の自由もある。中国の軍隊のように、党のリーダーシップの下にあるのではなく、台湾の軍隊は、国家に所属されているのだ。台湾の政治は政党政治で、政党は交代で政権を握ることができるが、向こうは一党独裁政治だ」。
連戦の言ったように、台湾の民主は「民粋」(民衆の利益に訴えると主張する一種の政治的策略)であるという言い方については、陳大統領は次のように表明した。国民党がとった政権は、民主政権で、他の政党が取った政権は「民粋」政権だとは言えないだろう。同じように、連戦が大統領に当選することは民主で、陳水扁が大統領に当選することは「民粋」だとも言えないだろう。もしそうすれば、民主は二種類の基準があることとなるだろう。台湾国民の最も誇りに思うことは、民主の成果だ。自由の台湾を批判することは、正しいだろうか。これは大変残念なことではないでしょうか。
共産党と連合し、台湾独立を制圧しようとの言い方については、陳大統領は次のように指摘した。「連戦は台湾独立に賛成しなくてもよろしい。なぜかというと、台湾は民主主義の社会なので、中にはいろんな声がある。急いで台湾独立しようという声もあるが、台湾独立を反対する声もある。しかし、台湾独立を反対しようとしても、必ずしも共産党と連合しなければならないでしょうか。宋楚瑜さえ、共産主義を受けて台湾独立への反対を求めるなどということは言わないと話したことがある」。
陳大統領は最後に、次のように表明した。「台湾の将来、あるいは、両岸の関係は如何に進展するのかということは、二千三百万台湾人のみが決める権利を有する。この二千三百万人の国民の声を聞かずに、他の国、他の政党と連合して、台湾国民が自由に台湾の将来を選ぶ権利を勝手に決めることは、よくないでしょう」。