【大紀元日本6月20日】中国交通銀行は6月13日、香港で株の公開募集を行った。当銀行は6月23日に香港証券取引所において正式に上場する予定で、19億米ドル資金の調達を期しているという。
北京当局は、中国国有銀行の不良債権は既に2400億米ドルに達し、貸付金総額の25%を占めていると認めている。外部の計算によれば、不良債権は実質上50%以上の数字に達すると見ている。中国国有銀行は実際に、資金と負債のバランスが崩れていて、外側が良く見えていても、内部は空っぽである。専門家らが、中国政府は国有銀行の上場を促したことは、不良債権を他に転嫁する企みだと指摘した。
長い間、中国の四大国有銀行(中国銀行、建設銀行、工商銀行及び農業銀行)のスキャンダルが後を絶えない。今年に入って、まずは内外呼応による詐欺案の総額が14億元人民元にも達した。国際社会を驚愕させた中国建設銀行の不祥事で、総裁・張恩照氏が辞職したほか、中国銀行の10億元手形詐欺、建設銀行の3億元預金詐欺、農業銀行の1.5億元の貸し付け詐欺も相次いで暴露された。それぞれ銀行内で起きている行員が預金を着服する百万元単位の事件に至っては、数え切れないほどだ。
今回は北京当局が交通銀行に対して、株式の上場を先行させたことが外界の注目を引いた。交通銀行が中国国有商業銀行の五番目に並ぶ貸付金融機構であり、香港の上海匯豊銀行(HSBC Group)が19.9%の株を有している。アナリストらは、当局が交通銀行を選択したのは、海外の人々が当銀行の内容に対してまだよく分からず、当銀行に関しての情報は、中共メディアの報道情報しか入手できないからだと分析している。また、他の銀行が今後、上場するために先に経験を積ませるための当局の試験的なものだという見方もある。
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