【大紀元日本7月19日】中国国営英文紙「中国日報」(China Daily)の報道によると、中国政府は来週にも新しい鉄鋼政策を公表し、外資系企業の中国鉄鋼産業の株所有率を規制することによって、外資の鉄鋼業参入を制限する方針。新政策は、中国の鉄鋼市場に意欲満々の外国資本に大きな打撃を与えるに違いない。
また、AFP通信14日の報道によると、中国の鉄鋼産業参入を図る外資企業に対して、中国冶金工業局副事務長・戚向東氏は、「独自の知的財産を保有していることと、年間1000万トン以上の生産能力を持つこと」と注文をつけたという。
世界最大の粗鋼生産国として、中国政府は数十億ドルを投資して、国内鉄鋼業の発展を目指してきた。世界6位を占める中国宝山鋼鉄工場の建設はその一環である。
中国の鉄鋼業は高品質と高付加価値の鉄鋼を生産する技術力が不十分のため、海外企業の技術が中国に移転されることを狙っていると、専門家は分析している。
中国銀河証券公司のアナリスト・田淑華氏は民族工業を保護する観点から、「鉄鋼産業は、中国経済の持続的成長を維持する柱である。外国資本に支配されてはならない。外国の鉄鋼大手企業は、中国企業との技術協力を強化することを薦める」とコメントした。
今年1-5月期に、中国の粗鋼生産量は前年比27.4%伸び、1億3,620万トンに達した。上半期では9%以上の成長率が達成する見込み。
ヨーロッパの鉄鋼業界は、生産ラインの中国移転を以前から強く望んでいる。