【大紀元7月30日】豪州移民局は7月28日、元中共天津市公安局610オフィス職員・郝鳳軍氏に対して、正式に難民保護ビザを発行したことを発表、郝氏は豪州永住権を取得した。
郝氏とその婚約者は今年の2月23日に、「610オフィス」の機密書類を大量に持ち出し中国を脱出した。豪州に到着した3日後に移民局に対して亡命を求め、難民申請をした。6月初旬、六四記念集会に出席した、元中共外交官・陳用林氏が中共の暴政を暴露した行動に励まされ、自らも6月7日にメディアの前に現れた。郝氏は、中共が海外で張りめぐらしたスパイ・ネットワークの存在を証言し、ゲシュタポ組織のような「610オフィス」が海外の法輪功愛好者や、中国政府に異見を持つ人々に対して浸透、監視、迫害を行っている真相を暴露した。陳用林氏、郝鳳軍氏の証言は竜巻のように豪州主流メディアの関心を集め、国際社会にとって強烈な震動となった。法輪功や民主運動者などが、中国政府から異見を持つものとして理不尽な境遇に置かれている状況に、豪州社会は特に関心が寄せた。
郝氏は6月8日に中国共産党を脱党する声明を発表したと同時に、郝氏の行動は中共内部にとって脅威となった。中共公安部関連各部はその後、緊急会議を開き、郝氏を「610オフィスを裏切った最初の政府職員」とされ、内部に対して深刻な影響を与えたとし、「反党、反社会主義の反革命(国家安全を脅かす)罪」とされた。また、当件と係わった全ての職員が呼び出されたという。さらに中国政府職員の出国制限も厳しく強化された。一方、豪州の中国大使館は外部に対して、郝氏の警察身分証は偽造品であるとし、郝氏に対して個人攻撃をはじめた。
しかし、豪州移民局は今月初め、郝氏が持つ警察身分証を鑑別し、事実を確認したとして、7月28日に郝氏に対して豪州難民保護ビザを発給した。
郝氏は、「豪州政府の決断を非常に嬉しく思っている。この国の自由及び民主に対する自信がさらに増した」と話した。郝氏は、ビザを取得したことは自分の人生にとって転換点ではあるが、決して中華民族の民主化の戦いの終わりではないと話した。郝氏は「私は必ず皆さんと一緒に、中共の本質を暴露し、中共の暴政を覆す道をしっかりと歩み、中華民族が本当の自由と民主を擁するまでに歩み続ける」と語った。