四川省のブタ感染病、エボラ出血熱の疑いも

2005/08/01
更新: 2005/08/01

【大紀元日本8月1日】中国四川省で発生しているブタ感染病は、7月22日当局が最初のケースを発表してから30日正午までに、すでに163人の感染が確認され、うち34人が死亡、27人が危篤状態という。病原について、当局はブタ連鎖球菌の人への感染と公表したが、情報筋によると、エボラ出血熱である可能性が高いという。

29日にネットに流出された音声資料に、今回の感染病ウィルス検査に関わった四川省のある医師が、感染病処理に関して語った詳細から、初めての感染ケースの発見は当局が公開した22日よりも早かったことが伺える。医師の話しによると、6月2日に、四川省衛生庁から電話を受け取り、ある異常死亡者の病例サンプルを分析するよう命じられた。研究分析した結果、ペスト(ねずみが原因の伝染病)の関連ウイルスとエボラウイルスが検出され、ペストが誘発したエボラ出血熱ではないかと判断した。伝染経路は血液と見られ、恐らくブタがネズミに噛まれて感染した、感染ブタを加工処理する際に、ブタの血液に長時間触れたことで感染したのではと結論づけた。

医師の話によると、四川省のブタ感染病のウイルス検査以外、中国の他の地区からの同様なウィルスを検査する仕事にも関わったという。ウイルスの検査に三箇所の専用検査部門も新しく設立されたという。エボラ感染ケースは、四川以外の地区も発見された可能性が高いとみられている。

2月に深センで初めてのエボラウィルス感染が発見

多くの分析家は、今回四川省の伝染病ウイルスは、海外のメディアが報道した今年2月から中国南部の深セン市周辺で発生したEB-SZ77型エボラ出血熱ウイルスと認識している。大紀元3月25日付報道によると、当ケースでは何人かが感染して死亡、当局の情報隠蔽より多数の人が行方不明となった。その内、患者と接触した医者も死亡したという。しかし、当局は、エボラウィルスの中国での発生を一斉否定していた。

情報筋によると、3月26日夜中、深セン市南オ(三に奥)鎮にまたエボラ出血熱と疑いの死亡ケースが出た。当日、深セン税関、関連病院と政府機関が秘密会議を開き、エボラ(EBOLA)疫病の拡散防止に関する上の指示を伝達したという。

情報によると、エボラウイルス感染はすでに中国各地で蔓延しているが、当局はエボラ出血熱に類似する症例の報道は一切禁止するという。

中国政府はWHO(世界保健機構)の介入を拒むと予測

WHOが、中国に出した四川省のブタ感染に対する現地調査の申し出に、上記の医師は、中国政府がWHOの介入を拒むと予測、「一連の伝染病問題が国際社会に暴露されたら、医学問題だけではなく、人間の生存状況、環境汚染、政治腐敗などの問題もすべて連帯で暴かれる、中国の国際イメージが壊されるから」と述べた。

獣医病理学者・劉正義氏は、「中国政府は面子を保つために、たとえ多数の国民を犠牲にしても、伝染状況を隠し通すでしょう。香港大学の鳥インフルエンザ研究者・管秩氏が、ある雑誌で青海省の鳥インフルエンザの真相を述べただけで、中国政府因縁をつけ、彼の研究室を閉鎖した」と無念さを語った。

(大紀元記者・岳雲)