ハンスト中の村民が連行され、所在不明

2005/09/05
更新: 2005/09/05

【大紀元日本9月5日】中国南部の広州市郊外で、土地を無断に転売した村幹部の免職要求に関する区政府の理不尽な返答にハンストで抗議した約100名の太石村村民が、北京時間9月1日午前7時(日本時間同8時)ごろ、全員が警察に連行された。所在は不明。

9月1日現在、区政府への道路は全て封鎖され、警察と私服警官が至る所で見張っているため、村民は区政府に近づくことができない状況である。区政府が証拠隠滅のため、次には武力を行使して村の会計帳簿を持っていくのを防ぐために、多くの村民が村の財務室に集まった。

太石村の村民らは弁護士を招聘し、関係法規を村民全員に学ばせた上で、上級政府機関へ汚職幹部らに対する免職動議を提出した。提出された免職動議の起草、提起、政府からの返答待ちについても法律を厳守してきた

中国の農村では従来、汚職幹部に対して、暴力的抗争、自殺、請願または相手を巻き添えにするなどの方法によって反抗するケースは珍しくなかったが、太石村村民のように、一貫して法律に基づいて民主的権利を求めようとする例は、初めてと思われる。彼らの行動は、暴力に訴えずに強権に対抗する道を切り開いたと言える。

村民らの弁護士は当初、ハンストによる抗議行動に反対であったが、彼らの勇気に感銘を受け、支持するようになったという。また、同弁護士は、中国政府に対して、事件の平和的な解決を呼びかけている。