【大紀元日本9月12日】国連のイラクに対する人道支援事業「石油・食糧交換プログラム」に絡んだ不正疑惑について、独立調査委員会は1年余りに及ぶ調査報告を7日に発表した。
報告の中で、640億米ドルに達する同事業の資金は汚職・腐敗、かつ効率のないものであると批判し、国連に対して早急な改革を要望した。
報告に詳しい調査官の話によると、独立調査委員会は今回の不正疑惑について、国連のアナン事務総長、前任者のブトロス・ガリ(Boutros Ghali)氏及び国連安全保障理事会、特にロシア、フランスに対して質疑を行う予定だという。
また、同プログラムの不正を防げなかったため、アナン総長は批判の主な対象とされる一方、同プログラムの契約を取得したスイスのコテクナ社との不正を裏付ける確実な証拠はないという。さらに、息子コジョ氏の関与について、アナン総長は息子が勤めているコテクナ社が国連の関連事業を入札したことについて知らなかったとコメントした。
ボルガー・独立調査委員会・委員長は報告書の中で、行政の欠如及び具体的な改革案も提出している
「石油・食糧交換プログラム」の前責任者ベノン・セバン(Benon Sevan)氏は国連職員として旧ソ連に駐在した際、16万米ドルの賄賂を受け取り、既に告発された。
(記者・林筱亜)